2020/03/21

尾久車両センター

かつて上野駅を起点に多方面の特急・急行列車が設定されていた時代、尾久駅に隣接する尾久客車区には、配置車両も含めて多くの寝台客車・座席車が留置されていました。品川駅同様、日中は青い客車をたくさん見ることができたわけです。
JRに移行してからも、絶対数こそ減少しましたが、青函トンネルを経由して札幌まで直通する「北斗星」用に整備された24系25形や、「あけぼの」、「北陸」は21世紀まで存続することができました。
新幹線の整備が進み、「あけぼの」「北陸」「北斗星」と次々と姿を消しました。JR東日本としては、航空機・高速バスが競争力を高める中で、新幹線に経営資源を集中するしかなかったのでしょう。客車の老朽化も深刻でした。
今では尾久の広大な留置線は、上野東京ラインの通勤電車がほとんどを占めるようになりました。そのおかげで品川を再開発できるわけですから経営には大きく貢献するでしょう。写真のわずかに残された寝台車、大切に保存されることを望みます。
【撮影:佐野次郎 2017.7.10 尾久駅】