小田急電鉄2000形は、1000形を基本としながら新技術を導入し、軽量化・メンテナンスフリー化を進めた形式で、1994年から2001年にかけて72両(8両編成9本)が製造されました。もともとは千代田線へ乗り入れることも考慮されていました。
車体は1000形とよく似た軽量ステンレス製ですが、側扉の幅が1.600mmと通常の車両と1000形ワイドドア車の中間の寸法になっています。また窓が複層ガラスになり、遮音性が向上したりと細かな改良が随所に施されております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御で、走行機器の軽量化・集約化も図られました。小田急では初めてとなるボルスタレス台車を装備しています。冷房装置は集約分散型でマイコンにより細かな調節が自動で行われるようになっています。
写真の2055Fは、2000年11月に日本車輌で完成したものです。客室設備の改善や、集電装置のシングルアーム式パンタへの換装、行先表示のフルカラーLEDへの換装、客室内照明のLED化など細かな改良が行われています。