京都市電1900形は、900形のうち1957年製の16両を1970年にワンマンカーに改造し、改番したものです。その際に前後2扉だった扉配置を、前中2扉に移設しております。性能的には、吊り掛け駆動・直接制御のオーソドクスなものです。
おおむね京都時代のスタイルを維持しており、京都時代の社章もそのままです。ただし冷房装置の追加や、行先表示の大型化などを行っており、細かいところでは集電装置がビューゲルからZパンチになったり、京都時代はベージュ一色だった中扉も塗り分けしたりなどの変化があります。
写真の1911は、1957年にナニワ工機〈現:アルナ車両〉で完成したもと京都市電1927です。1900形には京都の名所を冠した愛称がつけられており、1911には「祇園」の.愛称がつけられております。1900形は現時点で広島に移籍した15両全車が健在です。
【撮影:佐野次郎 2013.4.23 原爆ドーム前ー紙屋町西間】