今ではかなりの数が廃車となったり、インドネシアに譲渡されたりしている205系電車は、国鉄時代の1985年に山手線に量産先行車40両(10両編成4本)が投入されたのが最初でした。
国鉄の厳しい経営環境に対応するため、イニシャルコストの低減に努めた車両だったといえそうです。JR東日本では山手線に続き、横浜線・南武線・埼京線・中央総武緩行線・京浜東北線・相模線・京葉線・武蔵野線と続々と新製投入されていきました。
表現を変えると、中央快速線の主力であった201系に近いサービスレベルの車両をなるべく低予算で揃えたいということでしょうが、205系の車内は明るく、座席にも少しゆとりが感じられ、いい電車だと私は思っています。
写真のM65編成は、1991年10月に川崎重工で完成したものです。205系の新製車としては、最後のグループとなります。京葉線・武蔵野専用の205系は前面デザインが新しいものになりましたが、京葉線の車両の一部は宇都宮・日光線に転用されました。