2022/10/31

E257系2000番代(オオNA07編成)

E257系特急形電車は中央本線の特急「あずさ」「かいじ」に使用されていましたが、2017年からE351系を含めてE353系で置き換えることになりました。捻出されたE257系0番代を東海道線の特急「踊り子」に使用していた185系の置換えに充当することになりました。
車体のカラーを伊豆の空と海の色をイメージしたペニンシュラブルーを基調としたデザインに変更しています。座席モケットも同様にペニンシュラブルー基調に変更しました。また着席利用を円滑にするためE657系・E353系と同様の座席管理システムを導入しています。
制御装置はPWM-VVVFインバータ制御のSC119/SC118、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64/TR249系、集電装置はPS36、冷房装置はAU302、車両情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオNA07編成は、2002年4月に日立製作所で完成し、モトM109編成として松本車両センターに新製配置されたものです。2019年12月に秋田車両センターで東海道線向けの転用改造と機器更新を完了し、大宮総合車両センターに転属しました。

2022/10/30

東京地下鉄17000系(17195F)

有楽町線・副都市線では7000系180両(10両編成6本・副都心線のみ8両編成15本)を大規模改修のうえ、継続して使用してきました。導入時に意図した通り、長期間の使用に従事していたわけですが、より高品質な輸送サービスを提供することを目指して新型の17000系が導入されました。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体です。室内については10000系を基本に車内の貫通扉や荷棚にガラス素材を使用し、広がりを感じられる空間を構成しています。側扉上に17インチワイド画面2台による車内案内表示・防犯カメラを1両あたり4台を新製時より備えています。
制御装置はSiC素子適用VVVFインバータ制御のVFI-HR4420E、主電動機は出力205kWのMM-S5C、補助電源装置はSiC素子適用SIVのNC-GAT240Dです。台車はボルスタつきモノリンク台車FS781、集電装置はPT7174-B、冷房装置はCU7627を装備しています。
写真の17195Fは2022年4月に近畿車両で完成したもので、17000系の最終編成に相当します。2022年5月に営業運転を開始し、長期間使用した7000系の代替が完結しました。2021年2月に10両編成17101Fが営業運転を開始して以来、迅速な代替完了となりました。

2022/10/29

E235系1000番代(クラJ-10編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。現時点ではまだE217系が多数派ですが、今後とも確実に増備が進んでいくことになるでしょう。
車体は軽量ステンレス製で、最新のsustina構体を採用しています。そのため平滑で見栄えも良い車両となっています。帯色はスカ色ですが、車体の屋根近くまで貼っているのも見栄えが良くなる一因だと思います。行先表示もフルカラーLEDで鮮やかです。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラJ-10編成は2021年3月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。E235系1000番代の基本編成と付属編成は当初は番号が揃っていましたが、運用開始後まもなく固有の組み合わせではなくなったようです。

2022/10/28

小田急電鉄8000形(8056F)

8000形は1982年度から1987年度にかけて7次にわたって160両(6両編成・4両編成各16本)が製造されたもので、小田急の通勤車では唯一の普通鋼製の車両となっています。従ってケープアイボリーとロイヤルブルー帯の標準カラーを保つ車両でもあります。
車体修理に際して腰掛はセミバケット化され、握り棒によって区分されています。側窓がUVカットガラスに換装され、カーテンを廃止しています。ドットLEDスクロール式の車内案内表示装置を千鳥状に配置しています。
制御装置はIPM-VVVFインバータ制御のMAP-198-15V115A、主電動機は出力190kWのMB-5123-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV095-H1です。台車はFS516B/FS016、集電装置はPT7113-B、冷房装置はCU195Aを装備しております。
写真の8056Fは1985年3月に日本車両で完成したもので、8000形の4次車に相当します。2009年10月に車体修理と機器更新を完了しております。8000形の車体修理・機器更新は2002年度から2013年度の長期間に渡って行われました。

2022/10/27

相模鉄道10000系(10703F)

相模鉄道10000系は2100系と6000系の置換えを目的として2002年に導入されたもので、ライフサイクルコストの低減と環境への配慮を重点に置いています。基本的なシステム・メカニズムはJR東日本のE231系とほぼ同じとなっています。
10000系の車体は相鉄では初めてステンレス製となりました。前面はFRP製です。座席はE231系とほぼ同じ、片持ち式のバケットシートを採用しています。床面の高さは9000系に比べて25mm低くなり、その分ホームとの段差が縮小しています。
更新後の制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC1113-G1、補助電源装置はIGBT-SIVのSVH210S3Aです。台車はST-DT-61G/ST-TR246M・P/ST-TR246N、冷房装置はST-AU725A、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真の10703Fは、2003年3月に東急車輌とJR東日本新津車両製作所で完成したものです。JR東日本長野総合車両センターで機器更新を行ったのち、2022年6月から営業運転に復帰しました。車体関係については10702と同様に前面の改造のみとなりました。

過去の記事から
相模鉄道10000系(10703F)更新前
https://sanojiro.blogspot.com/2022/02/1000010703f.html

2022/10/26

E233系1000番代(サイ122編成)

E233系1000番代は京浜東北・根岸線で使用していた209系0番代を置換え、保守の効率化や輸送障害の対応を図ることを目的として導入されたものです。電動車比率を6M4Tに変更したり、予備のパンタを搭載したりと運転の継続性を非常に重視しています。
車体は軽量ステンレス製の拡幅車体で、室内も209系に比べると明るくなった印象を受けます。腰掛は幅460mmのセパレートタイプで、側扉間は握り棒によって2+3+2人に区分されます。モケットは路線カラーの青色です。また空気清浄器も装備しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報制御装置TIMSを装備しています。
写真のサイ122編成は2008年8月に新津車両製作所で完成したものです。2015年12月にホームドア対応改造、2017年12月に前照灯のLED化を完了しております。その他室内灯のLED化、セキュリティカメラの設置が行われています。

2022/10/25

東京地下鉄9000系(9111F)

9000系は四ツ谷ー駒込間の南北線延長開業に備えて導入された2次車から6両編成で新製されました。あわせて駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入された1次車も中間車を増結して6両編成化されました。
制御装置は千代田線06系・有楽町線07系の流れを汲んでIGBT素子に変更され、台車も変更されました。座席はすべて一人当たり幅450mmのロングシートでクロスシートはなくなりました。また前面の行先表示が字幕式からLEDになりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御ののMAP-198-15V58/VF-HR4820D、主電動機は出力190kWのMM-7C2、補助電源装置はIGBT-SIVのTN-AA130Cです。台車はモノリンク式ボルスタレス台車SS135B/SS035B、集電装置はPT-4315S、冷房装置はRPU11011を装備しています。
写真の9111Fは1995年12月に川崎重工で完成したもので、9000系の2次車に相当します。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事を完了しています。

2022/10/24

東京地下鉄10000系(10117F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。副都心線のワンマン・ATO運転に対応しますが、有楽町線とも共用されています。また東急東横線にも乗り入れてきており、10両編成のため特急・通勤特急として乗車する機会が多い車両でもあります。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体ですが、鍵穴風の標識灯などレトロ感もあるデザインになっています。客室はシートがブラウン系の配色でまとめられ、天井構造の工夫と貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感が実感できる空間が作られています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-178-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D1/2/3です。台車はFS777/FS777T/FS777CT、集電装置はPT-7136F、冷房装置はHRB504-3/CU7610です。
写真の10117Fは2007年10月に日立製作所で完成したもので、10000系の2次車に相当します。新製当初からATO装置を搭載し、車内案内表示も新製当初から2画面となっています。また天井の蛍光灯の位置が変更されています。

2022/10/23

E235系1000番代(クラF-01編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の置換えを目的として導入されたものです。E217系と同じく4扉・近郊タイプの車両ですが、先頭車は当初から完全な非貫通タイプとなっています。
グリーン車も近郊タイプでは標準となっている二階建て車両ですが、ただ単に着席したいというだけでなく、移動時間の有効活用やゆったりとした時間を過ごしたいなどといったニーズの多様化に対応してインテリアデザインを一新しています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80系/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置は普通車がAU737系・グリーン車がAU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-01編成は2020年6月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ横浜事業所)で完成したものです。E235系1000番代は2020年12月21日から横須賀・総武快速線での営業運転を開始しています。

2022/10/22

東京急行電鉄1000系(1022F)

1000系は1988年を製造初年とする車体長18m・3扉のVVVFインバータ制御の車両です。まず6M2Tの8両編成が先代7000系の後継として東横線の日比谷線直通列車に投入されました。その後目蒲線に4両編成、池上線に3両編成が投入されました。
車体は軽量ステンレス製で、垂直断面の外観デザインを初めとして、車内の配色、ライン式送風機、自動放送の採用は9000系に準拠しています。ただし先頭部に種別・行先・運行番号表示窓をまとめてブラック処理したのは独自の意匠です。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のATR-H4130-RG636A、主電動機は出力130kWのTKM-88、補助電源装置はGTO-SIVのINV020-A1です。台車はTS-1006/TS-1007、集電装置はPT-7108B、冷房装置はRPU-2219を装備しています。
写真の1022Fは1993年3月に東急車輛で完成したものです。1000系の中では1000N系と呼ばれるグループに分類されます。1000系のうち1019F~1024Fは池上線に3両編成で投入されました。

2022/10/21

東急電鉄3000系(3004F)

東急電鉄3000系は2000年8月の目蒲線の運転系統変更による目黒線の開業に備えて専用車両として導入されたものです。営団地下鉄(当時)南北線と東京都営地下鉄三田線との相互直通運転の協定に則り、運転機器等の取扱を共通化しました。1999年から2001年にかけて78両(6両編成13本)が製造されました。
車体は軽量ステンレス製でビードのない平板で、艶消しの仕上げとなりました。先頭部は曲線デザインのFRP製です。車内の配色はピンク系の暖色でまとめられました。腰掛は片持ち式とし、座面が茶色、背面が赤色としています。側扉上部にはLED式案内表示を装備しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2420E/SVF038-A0、主電動機は出力190kWのTKM-98・99、補助電源装置はIGBT-SIVのINV127-B0です。台車はTS-1019/TS-1020、集電装置はPT-7108B、冷房装置はRPU-11012H/HRB503-1を装備しています。
写真の3004Fは2000年8月に東急車輌で完成したものです。2014年度に室内灯をLED化しています。また行先表示がフルカラーLED化されています。2023年3月の相鉄新横浜線への直通開始時には中間車を増結して8連化されるようです。

2022/10/20

東京地下鉄9000系(9103F)

9000系は1991年の南北線駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入された車両です。営団地下鉄(当時)としては初めてのVVVFインバータ制御車です。路線の延長や乗入れ区間の拡大などにより増備された車両では仕様の変更が行われました。
車体はアルミ製で、南北線では当初からホームドアを導入しており、ワンマン運転を行うためにATO装置などの機器の搭載場所が必要で乗務員室の奥行きが深いのが特徴です。大規模改修後の室内の配色は5次車に準じ、袖仕切りも大型化し17インチLCDによる案内表示器も装備しています。
更新後の制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-238-15V-293、主電動機は出力225kWのMM-HEI7、補助電源装置はSIVのNC-GAT240Bです。台車はSS122/SS022、集電装置はPT-4315S改、冷房装置はCU7619を装備しています。
写真の9103Fは1991年7月に川崎重工で完成したもので、9000系の1次車に相当します。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事、2016年11月に大規模改修と制御装置更新を完了しています。

2022/10/19

E491系(在来線電気軌道総合試験車)

勝田車両センターに配置されているE491系は、在来線用の電気・軌道総合試験車で、East i-Eと呼ばれています。軌道関係、電力関係、信号・通信関系の計測業務をそれぞれ1両ずつが担当する3両編成となっています。マヤ34形・193系・443系といった在来車を置換えました。
車体はE257系などで実績のあるアルミ合金製のダブルスキン構体を採用しております。塗装のベースである白が「清潔・厳正」、アクセントとなる赤は「探求・情熱」を表現するものです。業務用のスペースとなる室内は落ち着いたホワイトグレーでまとめられています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のC18D、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置はIGBT-SIVのSC73/SC74です。台車はDT68系/DT65/TR253系、集電装置はPS32A/PS96A、冷房装置はAU403-G2/AU405を装備しています。
E491系は1編成が近畿車両・日立製作所で2002年3月に完成し、勝田車両センターに配置されています。2019年4月にATACS車上装置、2020年3月に電力モニタリング装置を増設しています。

2022/10/17

東急電鉄2020系(2122F)

2022年に創立100周年を迎える東急グループでは、特別企画列車「東急グループ100周年トレイン」を運行しています。東急電鉄の7路線で各1編成を運行していますが、田園都市線では2020系の2122Fを充当しています。
「東急グループ100周年トレイン」には、東急グループのスローガンである「美しい時代へ」を念頭において「東急100周年 ロゴマーク」のデザインをモチーフにした車体ラッピングを施しています。
先頭部にはヘッドマークを掲示し、また車内には1922年の目黒蒲田電鉄創立から現在に至る歴史とそれに連なる今後の取り組みや、東急線を走ってきた歴代車両を紹介するポスターシリーズなどを掲載しています。
写真の2122Fは2018年2月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。東武線での乗務員訓練を経て、同年10月から東武線非乗入れ編成であることを示すKマークを撤去し、東急・東京メトロ・東武の三社相互乗り入れ運用に就きました。

2022/10/16

京成電鉄3100形(3151編成)

3100形は京成電鉄では約16年ぶりとなる新形車両で、2019年10月のダイヤ改正から営業運転を開始しました。京成グループの新たな標準車両として新京成電鉄と共同で設計されたもので、成田スカイアクセス専用車両の50番代が導入されました。
車体はステンレス製で先頭形状は、絞り・折りを取れ入れ急行灯・尾灯も車体上部から続くラインに合わせたシャープなデザインです。客室内にはハイバック形シートや京成では初の導入となるプラズマクラスターを採用しています。また座席の一部を跳ね上げ、大型スーツケースを置くことも可能です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のRG-6045-A-M、主電動機は出力140kWのTDK6071-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV192-E0です。台車はFS-583M/FS-583T、集電装置はPT-7131-D、冷房装置はCU718Aを装備しています。
写真の3151編成は、2019年9月に日本車両で完成したもので、3100形の1次車に相当します。1次車は成田スカイアクセス仕様となり、50番が付番されました。新京成電鉄では制御装置や座席配置などが異なる80000形が登場しています。

2022/10/15

EH200形(19号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
量産機では試作機である901号機の前面窓中央にあったセンターピラーを廃止し、ワイパを扇拭き式に変更したことで、視界の改善を図っています。また運転室の前面計器パネルを3面パノラマ化して、視認性の向上に配慮しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の19号は2008年6月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。高崎機関区のEH200形は25両の配置ですが、2022年3月のダイヤ改正から中央西線(JR東海エリア)にも入線するようになりました。

2022/10/14

東武鉄道50070系(51075F)

東武鉄道50070系は、東上線で使用している50000系をベースとして、東京メトロ有楽町線・副都心線との相互直通運転に使用する目的で導入されたものです。5M5Tの10両編成で、基本性能も50000系と同様としています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体を採用し、外板表面はアルミ地を活かすヘアライン処理をしています。客室内は50000系と同様の配置ですが、座席のモケットを濃い青色を基調としたデザインに変更しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820F/VFI-HR1420L、主電動機は出力165kWのTM03、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-G0です。台車はSS-167/SS-067、集電装置はPT7112-A、冷房装置はRPU-15005を装備しています。
写真の51075Fは2008年8月に日立製作所で完成したものです。50070系では副都心線でATOを使用するため、運転用のホーム監視モニタや、ワンマン運転関連機器を設置する必要があり、運転台のレイアウトが変更されています。

2022/10/13

西武鉄道40000系(40157F)

西武鉄道では2016年度より40000系の導入を進めています。30000系に続く新型通勤車両で、2000系の老朽置換えに充当されています。アルミダブルスキン構体を採用した10両固定編成となっています。
40000系の50番代は座席がロングシートになっています。モケットを青色にしたバケットシートで背ずりが高く波形を描いているのが特徴です。側扉上にはS-TVSと呼ばれる17インチワイドLCDによる表示装置を設けています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF-102H/SVF-098E、主電動機は出力190kWのSEA-547A、補助電源装置はIGBT-SIVのMELSIV-Gです。台車はSS185M/SS185T、集電装置はPT7116-D、冷房装置はCU723A、列車情報管理装置S-TIMを装備しています。
写真の40157Fは2021年10月に川崎車両で完成したものです。6000系と同様に東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線にも乗り入れてきており、Fライナーと呼ばれる特急を中心に使用されています。

2022/10/12

E235系1000番代(クラF-16編成)

E235系1000番代は横須賀・総武快速線で使用しているE217系の取替を目的として、2020年から製造されているものです。最終的には745両(基本11両編成51本・付属4両編成46本)が導入される計画となっています。
E217系と一見同じような傾向の電車にはなりますが、E235系の主制御方式はMM´のユニット制御ではなく独立M車方式を採用しています。JR西日本の321系・225系などでは0.5M車方式を採用しており、国鉄以来の設計思想からは進化を遂げているさまが伺えます。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104A、主電動機は出力140kWのMT79、補助電源装置は待機二重系SIVのSC107Aです。台車はDT80/TR273系、集電装置はPS33H、冷房装置はAU737/AU742系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のクラF-16編成は、2022年4月に総合車両製作所新津事業所(グリーン車のみ2022年3月に横浜事業所)で完成したものです。E131系などの増備により約半年増備にブランクがありましたが、細かな部分でコストダウンのための仕様変更が行われたようです。

2022/10/11

西武鉄道6000系(6154F)

6000系は地下鉄乗入れ用車両として1992年から98年にかけて250両(10両編成25本)が導入された車両で、西武初のオールステンレス車両で、6M4Tの10両固定編成。GTO-VVVFインバータ制御・ボルスタレス台車・列車情報装置など当時としては最新の仕様を取り入れました。
5次車から日立製作所による製作となり、車体はアルミ製に変更されました。アルミ製ですが、灰色に塗装しています。またステンレス車にあった側面のビードはなくなっています。5次車までは戸袋窓が設けられていましたが、現在では簡易的な工事ではありますが閉鎖されています。
更新後の制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V272、主電動機は出力170kWのMB-5160-A/MB-5161-A、補助電源装置はIGBT-SIVのNC-SAT150Aです。台車はSS150/SS050、集電装置はPT44S-A-M、冷房装置はCU722Aを装備しています。
写真の6154Fは1997年3月に日立製作所で完成したもので、6000系の5次車に相当します。6次車では戸袋窓を廃止しております。2007年12月に副都心線対応改造、2019年11月に武蔵丘車両検修場でVVVF更新工事、屋根・床修繕工事を完了しています。

2022/10/10

千葉ニュータウン鉄道9100形(9128編成)

住宅・都市整備公団(当時)が1995年4月の千葉ニュータウン中央ー印西牧の原間4.7kmの延長開業にあわせて導入したのが9100形です。多くの車両が乗り入れる京成電鉄・京浜急行電鉄でも個性的なスタイルによって目立つ電車です。
車体は軽量ステンレス製で、先頭部は普通鋼製です。中間車の車端部にクロスシートを設けてありますが、シートピッチは990mmとゆったりとしたものです。現在では撤去されていますが、カード付きの公衆電話も通勤電車としては珍しい装備です。
制御装置はGTO-VVVFインバータのRG633A-M、主電動機は出力130kWのTDK6172A、補助電源装置はDC-DCコンバータ・インバータ方式のCOV019Cです。台車は空気ばね台車のFS-547/FS-047、冷房装置は36.000kcal/hの能力を持つ集中式冷房装置を装備しています。
写真の9128編成は2000年4月に日本車両で完成したもので、9100形の2次車に相当します。2次車ではクロスシートを半減するなど仕様を変更しています。2016年1月に集電装置をシングルアーム式パンタグラフに換装し、2018年1月に客室灯・乗務員室灯のLED化を行っております。

2022/10/09

東京地下鉄18000系(18104F)

18000系は半蔵門線で約40年間使用してきた8000系190両(10両編成19本)の代替を目的として2021年に導入されたものです。半蔵門線では08系以来約18年ぶりの新型車両となります。設計工数低減のため有楽町・副都心線用17000系と共通化した部分もあります。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体を採用しています。室内はラインカラーのパープルを基調に床から天井に向かって明るい色になるように配色しています。袖仕切・荷棚・車内貫通路に強化ガラスを採用して見通しを良くしているのは近年の新型車両に共通する仕様です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V336、主電送機は出力205KWの永久磁石同期電動機、補助電源装置はSiC-SIVです。台車はFS-781形、集電装置はシングルアーム式パンタグラフ、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の18104Fは2021年11月に日立製作所で完成したものです。18000系は2021年8月に営業運転を開始しました。2025年度中に8000系の代替を完了する予定です。また鉄道友の会から2022年のローレル賞を17000系と共に受賞しています。

2022/10/08

京浜急行電鉄デト17・18形(17・18号)

デト17・18形は2003年3月に、各検車区に救援車を配置することになり、レール・枕木の運搬を目的とする電動貨車だったデチ15・16形の17・18号を改造したものです。2006年3月にはデチ15・16号も同様に救援車に改造され、デト17・18形の15・16号となりました。
荷台スペースを広く取り、25mレールを積載するため1t対応のホイストクレーンを搭載していました。救援車への改造内容は荷台のホイストクレーンを撤去し、あおり戸を新設しました。救援資材コンテナを固定する金具を新設し、前面に「救援車」表示を追加しました。
貨車に併結する700形・先代1000形が全廃となり、運転取り扱いや搭載機器の保守に問題が生じたため、1500形のVVVF化改造によって発生した部品を利用し、主制御器を換装して界磁チョッパ制御に、ブレーキはHSC-D方式からMBS-R方式に変更されました。台車もTS-310Bから空気バネのTH-1500となりました。
写真のデト17・18号は1989年8月に旧1017~などの部品を流用して新造されたものです。2003年3月にデチ15・16形からデト17・18形に改形式されました。2010年6月に主回路換装工事を完了しております。配置は新町検車区です。

過去の記事から
京浜急行電鉄デト11・12形(11・12)
https://sanojiro.blogspot.com/2011/05/1112.html

2022/10/07

E235系(トウ14編成)

E235系はJR東日本がE233系の次の世代の通勤型車両として導入したものです。まずE231系500番代の代替として山手線に投入されました。まず2015年3月に量産先行車のトウ01編成が完成し、営業運転での使用結果を踏まえて2017年4月から2019年12月にかけて量産車49編成が製造されました。
車体は軽量ステンレス製でsustinaシリーズ初の量産型となりました。雨樋が車体の外側に出ない構造となり、横風による抵抗を減らすために屋根の冷房装置の部分を除いて歩み板を廃止しています。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のSC104/SC105、主電動機は出力140kWの全閉式外扇型MT79、補助電源装置は待機二重系IGBT-SIVのSC106/107です。台車はボルスタレス台車DT80/TR264系/TR255、集電装置はPS33G、冷房装置はAU737系、列車情報管理装置INTEROSを装備しています。
写真のトウ14編成は2018年1月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。10号車のサハE235-4616はE231系500番代から転用したもので、2018年2月に東京総合車両センターで転用改造を完了しています。2018年2月に営業運転を開始しました。

2022/10/06

EF65形1000番代(1081号)

JR貨物で更新工事を施行したEF65形電気機関車の塗色はライトパープルをベースに、上部をスカイブルーとディープパープルの2色で塗り分け、裾部分にディープパープルの帯を入れています。また側開戸をカラシ色に塗装しています。近年は全検施行時に国鉄色に塗装されていたので、減少が目立ちます。
2000年12月から2008年5月にかけてJR貨物が1000番代38両を対象に大宮・広島両車両所でC更新工事を行いました。更新工事の目的機関車の新規製造の単年度への集中を避け、設備投資額を平準化することと、故障防止対策を広範囲に渡って行うことでした。
C更新工事の内容は台車枠または台車部品の更新、車輪をタイヤから一体車輪に取り換え、基礎ブレーキ装置の更新、主電動機・補助電動機の絶縁更新、基盤電気品の更新、主電動機の車軸装荷をコロ軸受けに変更、車体の改修など多岐にわたりました。
写真の1081号機は、1977年6月に川崎重工・富士電機で完成し、新鶴見機関区に新製配置されたものです。2005年12月に大宮車両所でC更新工事を完了しています。2012年度に省令改正に対応して2081号機に改番されました。

2022/10/05

EH200形900番代(901号)

EH200形は、EF64形の後継として中央線・信越線・上越線などの急こう配が連続する直流電化区間の貨物列車用として開発されたものです。地上設備との協調、安全性と信頼性の向上、保守性の向上と省力化の推進に重点をおいて設計されています。
車体は箱型両運転台構造で、車体長が長いため2車体に分割しています。車体の外形は、直線と平面を強調したデザインになっています。車体の塗装はブルー系をベースとして、アクセントラインを加えたデザインとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電装置はIGBT-SIVのFAPU5です。台車はFD7J/K/L/M、集電装置はFPS4を装備しています。運転整備重量は134.4tとなります。
写真の901号機は2001年7月に東芝府中工場で完成したもので、高崎機関区に新製配置されました。EH200形の試作車に相当します。2002年3月にかけて基本性能の確認試験を実施し、意図した性能を充足していることが確認されました。

2022/10/04

EF65形1000番代(1088号)

EF65形1000番代は、フレートライナーと呼ばれた高速貨物列車やブルートレインの牽引に充当する直流電気機関車の需要が増大したため導入されたものです。1969年度から1979年度にかけて139両が新製されました。
車体は0番代・500番代と同じく、全長15.700mm、車体幅2.800mmの箱形車体ですが、重連運転を考慮して前面に幅450mmの開戸を設けています。塗色は500番代と同じく全体を青15号とし、前面上部と側面の帯をクリーム1号としました。
6次形と呼ばれる1056~1091号機は、1976年から1977年にかけて新製されたグループで、すべて新鶴見機関区に新製配置されました。形態としては5次形に準じますが、機器類が改良され、パンタグラフが下枠交差型のPS22Bとなり、ナンバープレートがブロック式になりました。
写真の1088号機は、1977年9月に川崎重工・富士電機で完成し新鶴見機関区に新製配置されたものです。2006年6月に大宮車両所でC更新工事を施行し、2012年度には省令改正に対応して2088号機に改番されました。

2022/10/03

京成電鉄3600形(3658編成)

京成電鉄3600形は、標準通勤車として1982年から89年にかけて54両(6両編成9本)が導入されました。6両編成で4M2Tの編成ですが、将来の8両化を想定して車両番号の末尾4・5は欠番となっていました。3500形の後継となりますが、回生ブレーキを使用可能として省エネルギー化が図られました。
車体は軽量オールステンレス性で、客室内は分散式冷房装置を採用したため、天井が高くなっています。大きな1段下降式の窓を採用し、蛍光灯も増設されたので客室内も明るくなりました。またサービス改善のため、吊手・扇風機を増設しています。
制御装置は界磁チョッパ制御のES-783-A-M、主電動機は出力140kWのKMM8500、補助電源装置は静止型インバータのBS483-Bです。台車がFS-513/FS-013、冷房装置は分散式のCU-15B/CU-15Cを装備しています。
写真の3658編成は1988年2月に東急車輌で完成したものです。新製当初は6両編成でしたが、1999年9月に3608編成から中間車2両を組み込んで8両編成となりました。2020年7月に廃車となりました。

2022/10/02

東急電鉄5050系(5160F)

東急東横線では省エネルギー化やバリアフリー化を推進するべく、2004年度から営業運転を開始した5050系が主力となっています。田園都市線で使用する予定だった5000系のうち32両(8両編成4本)を含めて5000シリーズで統一されています。
車体は軽量ステンレス製で、5000系より車体幅を20mm拡幅しています。室内は壁面が淡いブルー、連結面がベージュ系の配色となっています。腰掛は座面がピンク色、背もたれが紫系統のパターン模様です。また側扉上にはTIPと呼ばれる車内情報案内装置を備えております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のVFI-HR2820D/L、主電動機は出力190kWのTKM-99、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019/TS-1020A、集電装置はPT-7108D、冷房装置はCU708B/HRB504-2Aを装備しています。
写真の5160Fは2006年8月に東急車輌で完成したものです。2011年度に副都心線を介した東武・西武線との相互直通運転に備えて、ワンマン装置、ATO装置、東武・西武線用保安装置、2画面の運転台モニタなどを装備する改造工事を行いました。

2022/10/01

E257系5000番代(オオOM-91編成)

中央本線の特急「あずさ」「かいじ」のE353系を新製投入したことに伴い捻出されたE257系電車を老朽化した185系の代替に転用することになりました。特急「踊り子」用の2000番代がメインとなりましたが、3編成は波動用の5000番代に改造されました。
外装を爽やかさ、エネルギッシュ、環境、抑揚、流れをイメージできるデザインにしています。客室内は普通車の側小天井パネルの配色の変更や先頭車前位に荷物置場を新設しましたが、座席モケットのデザインやサロハE257形の合造車もそのままになっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC118/SC119、主電動機は出力145kWのMT72A、補助電源装置は待機二重系SIVのSC120です。台車はDT64系/TR249系、集電装置はPS36、冷房装置はAU302、車両情報制御システムTIMSを装備しています。
写真のオオOM-91編成は、2002年1月に日立製作所で完成し、M105編成として松本車両センターに新製配置されたものです。2021年5月に長野総合車両センターで機器更新と転用改造を完了しています。