相模鉄道10000系は2100系と6000系の置換えを目的として導入されたもので、ライフサイクルコストの低減と環境への配慮を重点に置いています。基本的なシステム・メカニズムはJR東日本のE231系とほぼ同じとなっています。
10000系の車体は相鉄では初めてステンレス製となりました。前面はFRP製です。座席はE231系とほぼ同じ、片持ち式のバケットシートを採用しています。床面の高さは9000系に比べて25mm低くなり、その分ホームとの段差が縮小しています。
制御方式はIGBT-VVVFインバータ制御、補助電源装置はIGBT-SIVを採用しています。台車は軸梁式ボルスタレス台車ST-DT-61G/ST-TR246M・P/ST-TR246Nを装備しています。またE231系と同様にTIMS(列車情報管理装置)を採用し、コストダウンとメンテナンスフリーを進めています。
写真の10703Fは、2003年3月に東急車輌とJR東日本新津車両製作所で完成したものです。JR東日本長野総合車両センターで機器更新を行っておりますが、過去に更新された10701FはYNB化され、10702Fは前面の改造のみでしたので、10703Fがどのような形で営業運転に復帰するか興味深いところです。
過去の記事から
相模鉄道10000系(10701F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/04/1000010701f.html
相模鉄道10000系(10702F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/07/1000010702f.html