E235系1000番代は、横須賀・総武快速線で使用されているE217系の置換えを目的として導入されたものです。山手線に導入されたE235系をベースとして、二階建てグリーン車を組み込んだ車両です。横須賀・総武快速線用の車両では初めて普通車の腰掛がロングシートに統一されました。
E235系1000番代の車体は、軽量ステンレス製です。山手線用のE235系ではドア部に着色していますが、ホームドア未整備駅での視認性を考慮し、E217系と同様のカラー帯を採用しています。普通車の腰掛は袖仕切りが大きくなったのが特徴です。また防犯カメラも新製当初から搭載しています。
制御装置はSiC素子適用VVVFインバータ制御で、補助電源装置はIGBT-SIVです。主電動機は出力140kWの誘導電動機MT79形を装備しています。車両情報制御システムは最新型のINTEROSを採用しております。非常走行用電源装置を装備したことも特筆されます。
写真のクラF-02編成は、2020年7月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。E235系1000番代の増備は、11両の基本編成・4両の基本編成13本まででいったん中断し、E131系の増備が優先されていますが、遠からず増備が再開されるものと推測されます。