小田急電鉄3000形は、小田急の通勤車の中でも突出した多数派となっておりますが、コストダウン一辺倒の車両ではなく、バリアフリーの深化やサービスレベルを改善するために新しい技術を積極的に取り入れた車両です。
乗車する機会も多い電車になりますが、室内の意匠も温かみがあって優れたものです。化粧板に濃淡のトーンを使い分け、腰掛がレッドからパープルでグラデーションにしているのが温かみを感じられるゆえんだと思います。
出力190kWの誘導電動機を、IPM-VVVFインバータ制御で制御するわけですが、低騒音化にもさまざまな工夫を施しているそうです。3次車からは列車情報管理装置TIOSを装備し、制動や情報案内などさまざまな制御を一元的に行っています。また7次車では、行先表示をフルカラードットLEDに変更されました。
写真の3276Fは2006年3月に日本車両で完成したもので、3000形の7次車に相当します。6両固定編成は他の形式の4両固定編成と10両編成を組むために、新宿方(写真では反対側)先頭車に装備している電気連結器を2段化しています。