2021/10/13

東京急行電鉄8500系(8617F)

現在では田園都市線の一部となっている新玉川線の開業に備えて導入された東急8500系は、東横線の主力車両として活躍した8000系と車体構造や主要な機器は大きく変わっておりませんが、相互直通運転を行う営団地下鉄(当時)半蔵門線と極力乗務員が扱う機器を統一するために8000系とは異なる点もあります。
8500系では先頭車が電動車になっていますが、これは地下鉄線内での故障時における勾配押上条件というものがあり、電動車比率を高くする必要があったための変更点です。パンタグラフは地下鉄線内の剛体架線に対応できるように仕様を変更されています。
話はかわりますが、2018年初めには260両(10両編成26本)が在籍し、かなりの頻度で走行していた8500系もすでに40両(10両編成4本)まで減少し、2022年度には2020系による代替が完了することになっています。2003年から東武線にも入るようになり、先頭車にスカートがついたり、行先表示がLEDになったりと若干印象は代わりました。
写真の8617Fは1976年3月に東急車輌で先頭車2両を新製し、中間に8000系4両を挟んで6両編成を組成しました。同年10月には中間車を差換えて新玉川線の開業に備えました。1982年10月にはデハ8845・サハ8953を新製して8連化、さらに1983年1月にはデハ8854・8752を新製して10連化されました。その他1980年2月に3号車、1985年12月に7号車、2003年11月に2号車の差替えが行われています。2021年5月に廃車となりました。