2021/10/27

東京急行電鉄8500系(8632F)

8500系は、8000系を新玉川線・営団地下鉄(当時)半蔵門線乗入れ用に仕様変更したもので、1975年から91年にかけて400両(10両編成40本)が製造されました。2003年から5000系への置換えが開始され、14編成が廃車、2編成は5両ずつに分割して大井町線に転用されました。2008年度中に計画が見直され、いったん置換えは中止されました。
写真の8632Fは1983年10月に東急車輌で完成したもので、8000系の15次車に相当します。1984年4月の田園都市線つきみ野ー中央林間間の延長開業に備えて増備されたものです。新製当初から10両編成で、軽量構体車で統一されていました。前頭部をはじめとしたHゴムが黒色となっております。
1980年度に導入された8000系の12次車以降、8090系に準じた軽量ステンレスカーとして設計変更が行われました。側面のビードは従来の車両と同じですが、屋根の肩の部分の形状が張り上げ状に変わっています。そのため8500系には従来車と軽量構体車が混在する編成もあります。
1997年度に表示器をLED化し、2003年度に先頭車にスカートを設置しています。2003年3月の半蔵門線押上延長により始まった東武線乗入れにも充当され、東武用のATS設置も行われました。2018年度から導入されている2020系に置き換えられ、2019年10月に廃車となりました。