2021/07/30

小田急電鉄1000形(1051F)

小田急電鉄1000形は、1988年3月のダイヤ改正で近郊区間の各停を8両編成化するのにあわせて導入されたものです。当時各停の中心的存在だった2600形と同等の走行性能を持ち、あわせて地下鉄千代田線乗り入れに充当されていた9000形の後継とも位置付けられていました。
車体は小田急の電車では初めて軽量ステンレス製となりました。ビードを少なくしてすっきりとした外観に仕上げられていますが、戸袋窓・妻窓があることに今となっては時代を感じます。室内は暖色系でまとめられ、化粧板がベージュ、腰掛のモケットはワインレッドになりました。
制御装置はGTOサイリスタを用いたVVVFインバータ制御を採用しました。本形式での採用にさきがけ1985年から2600形(2762)で試験使用が行われました。主電動機は175kWの誘導電動機を装備しています。総体としては省エネルギー化と高信頼性を重視して設計された車両です。
写真の1051Fは1987年12月に東急車輌で完成したもので、1000形の1次車に相当します。1000形はワイドドア車を除いた160両がリニューアルの対象になるといわれていましたが、5000形の導入で計画が変更されているようです。1051Fもリニューアルは行わないようです。