2021/10/10

京浜急行電鉄1000形(1649編成)

京浜急行電鉄の主力車両である1000形は、2002年から20次にわたり472両が導入され、804両の車両の中でも圧倒的な多数派を占めております。とはいうものの年次によってかなりのバリエーションがあり、撮影する楽しみは十二分に感じられる形式です。
近年の車両は無塗装を導入のメリットとするステンレス製車体にあえて全面塗装を施しています。当初のアルミ製車体のグループに比べると側面の平滑感などやや印象が異なりますが、銀色の電車ばかりの昨今では快挙ということができるでしょう。
7次車で車体がステンレス製になって以降、なくなってしまった車端部のクロスシートも片側が復活しています。600形のようにクロスシートで製造されても、ロングシート化されるように首都圏ではクロスシートの全面的な採用は難しいように思いますが、選択肢が用意されているのはやはり良いことです。
写真の1649編成は2018年12月に川崎重工で完成したもので、1000形の18次車に相当します。2018年度は1000形は1649編成を含めて42両(6両編成7本)が増備され、片側4扉のためホームドアに対応できない800形の代替が進められました。

2021/10/09

東急電鉄8500系(8630F)

長年東急田園都市線の主力として活躍してきた8500系も、新鋭2020系が急ピッチで増備が進んでいるために急速に引退が進み、既に残すところあと4編成にまで減少しています。相互乗入れ先の半蔵門線、東武伊勢崎線とも有数の混雑路線ですのでよくぞここまで長く活躍したものだと思います。
8500系は1975年に最初の編成が作られました。ステンレス車体に1段下降窓、界磁チョッパ制御で回生ブレーキも使用できましたので、当時国鉄が製造を続けていた103系は、普通鋼製の車体に2段窓、抵抗制御にコイルバネ式の台車を備えていましたので、技術的には8500系のほうが進んでいました。
その8500系も5000系や2020系が主力となった現在では、盛大な走行音が昭和の電車だという印象です。扇風機を備えた電車というのも少数派になっています。もうすぐ終焉となるであろう東急線での8500系の活躍ですが、5000系の投入計画が変更されたので2010年代にも依然として多数派を形成していました。
写真の8630Fは1979年8月に東急車輌で完成したもので、8000系の10次車に相当します。当初は6連でしたが、1982年11月にデハ8852・サハ8959を組み込んで8連化されました。さらに1983年12月にはデハ8872・8765を組み込んで10両編成になりました。その後、車体更新、東武線乗入れ対応改造、スカート取り付け、行先表示のLED化が行われました。

2021/10/08

東京地下鉄8000系(8111F)

東京メトロ半蔵門線で使用されている8000系電車は、1980年度から1994年度にかけて190両(10両編成19本)が導入されたものです。千代田線6000系・有楽町線7000系を基本としていますが、より洗練された前面形状やすっきりした1段下降窓などにより高品質な車両だという印象を強く受けます。
8000系の室内は、もともと穏健にまとめられたものですが大規模改修によってきれいに整備され、「パッとビジョン」と呼ばれるドア上の情報案内表示装置も備えておりますので、それほど古い電車だという印象を受けることもないと思います。「永く使えるよいものをつくる」という導入時の考え方が生きていると思います。
制御装置は新製時はAVFチョッパ制御を採用しておりましたが、VVVFインバータ制御に更新されています。6000系・7000系の更新とも使用を共通化しており、主電動機も出力165kWの誘導電動機に更新したことにより、10両編成で6M4Tから5M5Tに電動車比率を下げています。
写真の8111Fは1988年10月に川崎重工で完成したもので、半蔵門-三越前間の延長開業に備えて増備された8000系の4次車に相当します。新製当初から冷房装置を本装備、10両編成で新造されました。2009年6月に大規模修繕と制御装置更新が行われました。2021年9月には18000系の導入により営業運転を退き、廃車となりました。

2021/10/06

東京地下鉄18000系(18101F)

半蔵門線は渋谷ー押上間を結ぶ路線で、渋谷から東急田園都市線、押上から東武伊勢崎線・日光線と双方向に相互乗入れを行うことにより首都圏の大動脈の一本となっている路線です。1981年に登場した8000系を長年主力として用いて来ましたが、2021年から新型18000系電車による置換えが始まりました。
18000系の車体は、軽量アルミによるダブルスキン構体を採用しています。客室内はラインカラーのパープルの色調を基本としました。座席は幅460mmのロングシートで、生地に織物柄を採用し、抗菌・抗ウィルス加工がされています。ドア上の17インチモニタやセキュリティカメラも現代の電車ならではの設備だといえるでしょう。バリアフリー設備についても従来の車両と比べるとずいぶんと進化が見られます。
10両編成で4M6Tとし、主制御装置はSiC素子を用いたVVVFインバータ制御で出力205kWの永久磁石同期電動機を制御します。補助電源装置は編成中にSIV2台を備えますが、電源の所要が少ない場合には1台を休止して、省エネを図ります。台車はボルスタ付き空気バネ台車FS-781形を装備します。車両制御情報管理装置により、ブレーキや各種機器を一元管理するようになっています。
写真の18101Fは2020年10月に日立製作所で完成したもので、2021年8月に営業運転を開始しました。18000系の増備により、2025年度までに8000系の置換えを完了する計画になっています。2003年の押上開業に際して導入された08系60両については、18000系による置換えの対象には含まれていません。

過去の記事から
東京地下鉄8000系(8101F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/08/80008101f.html
東京地下鉄17000系(17101F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/06/1700017101f.html

2021/10/03

相模鉄道10000系(10702F)

相模鉄道10000系には、10両編成が3本在籍しています。第1編成である10701Fは、VVVF装置などの機器更新を行った後、かしわ台車両センターで塗装変更を含むリニューアル工事を行ってYNB化されました。外観は劇的に変化した10701Fですが、乗車するとほぼE231系です。
第2編成である10702Fは、10701Fと同じようにJR東日本長野総合車両センターで機器更新を行いましたが、塗装の変更は行わずに営業運転に復帰しました。かしわ台車両センターで前面形状は改造しておりますので、まるで11000系のような外観になっています。
といいましても、側面は10000系のオリジナルスタイルを保っておりますので、側扉のガラスが丸みを帯びているので角ばった11000系とはすぐに違いがわかります。前面もよく見ると運転台機器の違いから、ガラス面が11000系よりも天地方向に広く感じられます。
写真の10702Fは2002年3月に東急車輛とJR東日本新津車両製作所で完成したもので、10000系の1次車に相当します。10000系の1次車20両の投入により、2100系10両と6000系10両が廃車となりました。

過去の記事から
相模鉄道10000系(10702F)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/06/1000010702f.html
相模鉄道11000系〈11002F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/03/1100011002f.html

2021/10/02

小田急電鉄60000形(60053F)

私鉄が地下鉄と相互乗入れを行うことにより、山手線の内側まで乗り入れるというのは、先人の営々たる努力の蓄積によって幾多の路線が整備されましたが、その中に有料特急が入るのは小田急電鉄60000形が国内では初めての例でしょう。
30000形と50000形の中間のような性格のロマンスカーであるともいえます。ボギー車で6連と4連に分割できるのは30000形に近く、デザイン面では50000形から派生した要素が強く感じられるといえます。地下鉄とJR線に入線できるのは60000形独自の進化といえるでしょう。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御で、出力190kWの誘導電動機を制御します。補助電源装置はIGBT-SIVとなります。台車はボルスタレス台車のND-739/ND-739TAを装備しています。バリアフリー対応やAEDの装備は新しい車両ならではだと思います。
写真の60053Fは、2015年12月に日本車両で完成したもので60000形の4次車に相当します。新製当初から前照灯がLED式になっています。60000形は総勢42両が在籍し、4次車が最新の増備車となっています。

2021/10/01

京浜急行電鉄1000形(1891編成)

増備が続く京浜急行1000形ですが、20次車で1890番台という新たな仕様の車両が加わりました。座席指定列車や貸切イベント列車など柔軟な運用に対応できる京急には今までになかったタイプの車両です。新2000形としてもよいのではないかとも思いました。
車体はステンレス製ですが、継ぎ目や段差のない平滑な仕上げになっていて、塗装により鋼製車体やアルミ車体のように見えます。前面は2015年に登場した15次車1800番台と同様の貫通型ですが、標識灯周りが変化し、ハイフン入りの車番を掲示しています。
座席はロングシートとクロスシートの転換が可能な自動回転式座席を装備し、抗菌・抗ウィルス効果のある座席シート地が採用されました。京急の電車では初めてのトイレが4両編成中2か所に設けられています。乗務員室脇に設けられた細窓も特徴になりました。
写真の1891編成は、2021年3月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。5月6日から平日の「モーニング・ウィング3号」で営業運転に投入されました。その他、日中のエアポート急行などで使用されています。

過去の記事から
京浜急行1000形(1801編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/10/10001801.html
京浜急行1000形(1805編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/08/10001805.html
京浜急行1000形(1809編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2017/03/10001809.html