相模鉄道11000系は、5000系・7000系の代替を目的として2009年から2013年にかけて50両(10両編成5本)が導入されたものです。導入当時にはJR・東急線へ直通運転を行う際の標準車両と位置付けられていました。
車体はJR東日本のE233系と同様で車体幅も2.950mmと同一ですが、先頭部のFRPによる成型部分のデザインは独自性を出すために変えています。車内もクリームを基調とした内装や、バケットシートに大型の袖仕切はE233系と同じですが、化粧板や座席モケットは相鉄オリジナルです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のST-SC86A、主電動機は出力140kWのST-MT75、補助電源装置はIGBT-SIVのST-SC86Aです。台車はST-DT71/ST-TR255系、集電装置はPT7103-E、冷房装置はST-AU726Aを装備しています。TIMSを備えるのもE233系と同様です。
写真の11002Fは2009年5月に東急車輛で完成したものです。その後の事情の変化により11000系は相鉄線内での運行となり、JR線には12000系、東急線には20000系・21000系が入ることになったのは周知の通りです。