東京地下鉄10000系は副都心線の開業に向けて新たに導入された車両です。2006年度から2009年度にかけて360両(10両編成36本)が製造されました。副都心線だけでなく、有楽町線でも使用される車両で7000系の未改造車を置き換えています。
先頭車は、非常用の貫通路を中央に配置し、先頭形状を大きくラウンドさせた形状になっています。ATO・ワンマン運転に対応する運転台は大きなもので、貫通路にかかる部分は斜めにして通路を確保しています。乗車していても、独特なレイアウトがよくわかります。
車内で特徴があるのが天井で、中央天井・空調ダクト・蛍光灯を一体化してモジュールを構成しています。このモジュールをアルミ合金のダブルスキン構体に取り付けることで天井高さは2.415mmとなり、従来の車両よりも100mm以上高くなっています。
写真の10114Fは2007年9月に日立製作所で完成したもので、10000系の2次車に相当します。車内表示器が新製当時の3色LEDから、セレクトカラーに換装されています。このため高速シャッタースピードで撮影しても文字が正確に読み取れます。