2009/08/10

碓氷峠鉄道文化むらEF701001

 EF70形電気機関車は、北陸本線で1.000tの列車牽引を行うことを目的として1961(昭和36)年に登場した交流電気機関車である。本形式が初めて採用したMT52形主電動機はその後の標準となるなど、国鉄電機の基礎を形成した機関車である。
 写真の1001号機は1968年10月のダイヤ改正で、大阪ー青森間に寝台特急「日本海」の運転を行うため、20系寝台客車を牽引できるようブレーキの増圧装置や乗務員連絡用電話などの改造を行ったものである。
 北陸本線を活躍の場としていたEF70形であるが、1980年から81年にかけて21両が九州の門司機関区に転属してED72形・73形を置き換えた。寝台特急の牽引にもあたったが、1985年には全車廃車となっている。
 EF70形は交流区間も直流区間も走れるEF81形の登場、また貨物列車の大幅削減や、普通列車の電車化により急激に活躍の場が狭まり、1985年中にほとんどが現役を退いた。この頃は働き場所を失った機関車があちこちで留置されていたのを思い出す。
【撮影:佐野次郎 2009.7.23】