みなとみらい地区は三菱重工の工場で、大きなクレーンが林立していました。また桜木町駅のホームは吹きさらしで電車を待っていると海からの冷たい風がまともに吹き付けるような感じでした。
そして上の写真を撮影した位置は東横浜駅という国鉄の貨物駅でした。茶色い貨車がたくさん構内にいました。便利な宅急便などなく、小包全盛の時代ですね。
そして横浜港や山下公園に向かう貨物線が伸びていました。山下公園を高架で走る貨物線を覚えている人もいらっしゃるのではないでしょうか?
この路線は1989年の横浜博の観客輸送に活用され、レトロ調のディーゼルカーが走りました。その後は三陸鉄道に譲渡されて活躍しました。
いまでは貨物線跡は「汽車道」として整備され、遊歩道になっています。桜木町駅からワールドポーターズに行く際には必ず通ることになります。
「汽車道」を歩いていると、こんな風景に出くわします。パシフィコ横浜も現代横浜を代表する建築物のひとつですね。ついこの間のAPECではこのあたりも警戒モードでピリピリしていました。
汽車道は赤レンガ倉庫のあたりまで続いています。昭和50年代頃まで赤レンガ倉庫のあたりは貨物の線路がびっしりとありました。
当時は現役の物流施設であって、いまみたいに自由に出入りすることはできませんでした。DD13形ディーゼル機関車がメインで活躍しておりました。現在ではみなとみらい線の新高島駅になっているあたりには、かつて横浜機関区があって扇形機関庫がありました。
舘ひろしと柴田恭兵が主演した刑事ドラマ「あぶない刑事」でも、この辺はずいぶんとロケに使われたようです。
【撮影:佐野次郎 2011.2.26】