2018/07/29

東京メトロ副都心線7000系(7133F)

営団地下鉄有楽町線用として製造された7000系電車は、路線の延伸に合わせて段階的に増備されたため、製造期間が1974年度から89年度の長期間にわたっております。1989年度の6次車については、日比谷線の03系や東西線の05系と同時期の製造です。
7000系の前面は一貫して同じ形状ですが、側面は1次車・2次車が千代田線の6000系、3次車・4次車が千代田線の6000系・半蔵門線の8000系、5次車・6次車が東西線の05系とそれぞれ同時期に製造された車両に準拠した配置になっているように思います。
5次車・6次車では当初からクーラーがついていますが、1987年度の4次車までは当初はクーラーがありませんでした。1988年から94年度にかけてクーラーが取り付けられました。昨今の熱い夏では考えられませんが、昭和の夏は涼しかったですね。夕立もありました。
写真の7133Fは、1989年9月に東急車輌で完成したものです。有楽町線の輸送力増強を目的として2本が製造された6次車に相当します。2008年10月には、副都心線対応工事を完了し8両編成に短縮されています。
【撮影:佐野次郎 2018.7.26 白楽ー妙蓮寺間】

2018/07/28

東京メトロ副都心線7000系(7115F)

東急東横線・みなとみらい線の各駅停車は8両編成に統一されているので、東急5050系・5000系、横浜高速Y500系の他に、けっこうな確率で東京メトロ7000系の8連が運転されています。
昭和生まれの東京メトロ7000系は、現在では古い電車になるのですが、様々な改造を施されて使用されています。内装もリフォーム済ですが、ドアの開閉音は賑やかで「ボンっ」という盛大な音を立てています。
7000系はもともと有楽町線用に製造された車両で、私は88年から92年にかけて通学のため有楽町線を利用していました。その際初期に製作された車両は窓が小さくて内装もくたびれ、一方で83年以降に製作された車両は窓も大きく内装がきれいに見えた記憶があります。内装は確かブラウン系統のカラーでまとめられていたと思います。
写真の7116Fは、7000系の2次車に相当し1974年8月に5両が東急車輛で完成しました。さらに営団成増延伸にあわせて1983年3月に中間車5両が東急車輌で完成し、10両編成となりました。2007年12月には副都心線用に改造され、8連に短縮されました。
【撮影:佐野次郎 2017.4.29 白楽ー妙蓮寺間】

2018/07/22

東京メトロ副都心線7000系(7128F)

東急東横線が東京メトロ副都心線を介して、東急・横浜高速・東京メトロ・東武・西武の5社直通運転を開始したのは2013年3月ですが、東京メトロ7000系が東横線を走るようになったのは私としては驚きでした。
営団→東京メトロ7000系といえば、有楽町線用の車両という印象が私には強いです。実際に1974年の池袋ー銀座一丁目間の開業から、1979年の銀座一丁目ー新富町間、1983年の池袋ー営団成増間、1987年の営団成増ー和光市間、1988年の新富町ー新木場間開業にあわせて増備されました。
千代田線の6000系の改良型で、イエローの帯を巻いていたのがオリジナルでしたが、副都心線に対応するためのワンマン化・一部編成短縮・ラインカラー変更で大きく変化しました。その他VVVF化、更新、東急線乗り入れ対応などさまざまな工事が行われました。
写真の7128Fは、1988年4月に日本車輌で完成したもので、新木場開業にあわせて投入された7000系の4次車に相当します。新製当初から冷房装置を装備していました。2007年9月に副都心線対応・8両化を完了しました。
【撮影:佐野次郎 2018.7.16 白楽ー妙蓮寺間】

過去の記事から
有楽町線7000系〈7122F〉
千代田線6000系(6132F)

2018/07/21

東京メトロ有楽町・副都心線7000系(7101F)

東急東横線といえば、長らく渋谷ー桜木町間の路線だったのですが、みなとみらい線の開業により渋谷ー横浜ー元町・中華街間の運転が基本となり、さらに副都心線を介して、東武東上線・西武池袋線とも直通運転を行うようになりました。
これを横浜から見ると、渋谷に加えて、新宿・池袋へも事実上の1路線で行けることになります。湘南新宿ラインもあわせて考えると、ずいぶんと便利になったものだと思います。その前は山手線に乗って、品川で京浜東北線に乗り換えていましたから。
車両についても、事実上5000系で統一されていたところへ、東京メトロ7000系・10000系、東武9000系・50070系、西武6000系が入り、さらに西武40000系も加わり、撮影する楽しみは大いに増したところです。
写真の7101Fは7000系の第一編成で、1974年3月に川崎重工で5両が完成しました。1983年6月に中間車5両が川崎重工で完成し、10両編成となりました。1991年12月に冷房改造を行い、2005年9月には制御装置の更新を完了しています。
【撮影:佐野次郎 2018.6.3 白楽ー妙蓮寺間】

2018/07/16

東急田園都市線8500系(8637F)

東急田園都市線8500系8637Fは、2018年4月22日から「Bunkamura号」として、ラッピングを施して営業運転に就いています。もともとの青帯に加えて、4色のカラフルなドアが非常に目立ちます。
Bunkamuraとは、東急電鉄の子会社である株式会社東急文化村が渋谷の道玄坂で運営している複合文化施設です。私の感覚としては、現代的な美術館で何回か展示を見に行ったことがあります。
写真の8637Fは、1986年9月に東急車輌で完成したものです。9000系登場のあとに製作されたものですから、冷房装置の変更など様々な設計変更が行われました。内装も9000系に準拠しており、座席のモケットの色もブラウンとオレンジの2色になりました。
1987年に東急ケーブルビジョンの広告車両となって以来、青帯を巻いております。2000年に表示器をLED化、2003年度にスカートを装備、2005年に一部のクーラーを新型に換装、2006年3月には車内案内表示器と自動放送装置を設置しました。
【撮影:佐野次郎 2018.7.1 すずかけ台ーつくし野間】

2018/07/15

東急田園都市線8500系(8634F)

私は学生の頃、飯田橋にある学校に通うために、一時期山手~桜木町~渋谷~永田町~飯田橋という経路で定期券を購入していました。JR根岸線・東急東横線・営団半蔵門線・営団有楽町線を乗り換えるものでしたが、永田町の乗り換えがやや難儀でした。
桜木町~渋谷間の東横線区間で席に座って、読書や勉強をしようと思い、少し遠回りで何度も乗り換える経路にしたのですが、長続きしないで一般的な根岸線・東海道線・中央線のJRルートに替えてしまいました。
渋谷~永田町間の半蔵門線は、当時半蔵門が終点でしたが、営団8000系よりも相互乗り入れ相手の東急8500系が多数派でした。それは1988年でしたが、2018年の現在も24編成240両の8500系が田園都市線で活躍し、東京メトロ半蔵門線・東武スカイツリーラインでも大いに存在感を見せています。
写真の8634Fは、1985年3月に東急車輛で完成したものです。1999年度に方向幕がLEDに改造され、2003年度に先頭車に排障器を増設しました。TOQ-BOX号という広告貸切編成になっていましたが、現在は側面の赤帯だけが残っています。
【撮影:佐野次郎 2018.7.1 すずかけ台ーつくし野間】

過去の記事から
TOQ-BOX号正面装飾を残していた東急田園都市線8500系8634F

2018/07/14

東急田園都市線8500系(8625F)

私の生まれは昭和44年ですので、馴染みの深い鉄道車両といえば、京浜東北・根岸線の103系、京浜急行1000形、東急東横線8000系といったところが特に身近な存在だったといえますね。
東急8000系の派生形式である、8500系が平成30年となったいま混雑の激しい田園都市線で事実上の主力形式となっているのはなかなか微妙なところですね。製造年次を考えると5000系に全面的に代替されていてもおかしくありません。
おそらく東横線を東京メトロの副都心線と相互乗り入れするために集中的に5050系を増備したこととの兼ね合いによるものでしょう。これから新型2020系への置換えが急速に進められ、2020年頃に8500系は姿を消すことになると思われます。
写真の8626Fは、1976年12月に東急車輌で完成したものです。新玉川線の開業に備えて投入されたグループで、当初は6連でした。東武線乗り入れ編成で、1997年に行先表示をLED化、2003年に排障器を設置しています。
【撮影:佐野次郎 2018.5.27 すずかけ台ーつくし野間】

2018/07/08

京浜急行600形(606編成)リラックマラッピングトレイン

京浜急行電鉄では、2018年3月15日から5月13日にかけて、サンエックス(株)とのコラボにより、京急120周年とリラックマ15周年を記念するラッピングトレインを運用に就けました。
赤の1065編成「リラックマのイチゴお祝い号」、青の606編成「コリラックマ&チャイロイコグマがおがお号」、黄色の1057編成「しあわせのキイロイトリ号」の3色のラッピングトレインが走りました。

混雑する通勤電車は、運行する方も利用する方も緊張を強いられ、殺伐とした空気になりがちですので、こういう和める企画はなかなか良いと思います。通勤電車も安全第一でなるべく穏やかな気持ちで利用したいものです。

列車の運行のほか、京急グループ施設でのコラボ企画、企画乗車券の発売、スタンプラリーの開催などが行われました。駅への装飾も行われ、上大岡駅が「上がお大岡駅」になっていました。
【撮影:佐野次郎 2018.5.4 四ツ木ー立石間】

2018/07/07

相模鉄道11000系(11003F)そうにゃんトレイン

相模鉄道11000系の11003Fが、3月23日から5代目の「そうにゃんトレイン」として、営業運転に就いています。「そうにゃんトレイン」とは、平たくいうと相模鉄道のマスコットである猫のそうにゃんをあしらったデザインを施している電車です。
今回の「そうにゃんトレイン」は、側面のラッピングが省略された一方で、車内の内装や、一部のつり革に「そうにゃん」が登場しています。一度乗車しましたが、お子様が和めるようにとのことでした。
相模鉄道の電車は、種類が豊富で撮影していて飽きないですね。同じ形式の車両でも新旧の塗装が併存したり、「そうにゃんトレイン」のように特別な装飾を施される編成もあります。数年のうちにはJR直通用の13000系も登場することでしょう。
写真の11003Fは2010年3月に東急車輛・JR東日本新津車両製作所で完成したものです。2009年度の新製車で11000系としては2次車に相当します。JR東日本のE233系をベースにした11000系は、10両編成5本が製作されました。
【撮影:佐野次郎 2018.5.13 西谷ー上星川間】

過去の記事から
相模鉄道11000系(11004F)四代目そうにゃんトレイン
https://sanojiro.blogspot.com/2017/06/1100011004f.html
相模鉄道11000系(11002F)IMA MUKASHI TRAIN
https://sanojiro.blogspot.com/2017/06/1100011002fima-mukashi-train.html

2018/07/06

E657系(カツK10編成)

首都圏の通勤電車も、長い年月をかけて着々と新線建設・相互直通運転の拡大が進んできました。区切りを21世紀とするか、平成とするにせよ、その前から見るとずいぶんと様子が違っているのではないでしょうか?
2015年3月の上野東京ラインの開業により、上野止まりだった常磐線特急が品川駅まで乗り入れるようになりました。わざわざ常磐線まで出かけなくても、撮影できるということであります。
相互直通運転によって、通勤電車は確かによく遅れるようになったと思います。反面、従来より便利になったうえ、今までは考えられなかった撮影場所で、車両の記録ができるという新たな楽しみが生まれます。
写真のE657系カツK10編成は、2012年9月に総合車両製作所で完成し、勝田車両センターに新製配置されたものです。E657系の導入により、651系とE653系が常磐線の特急運用を退きました。
【撮影:佐野次郎 2018.6.5 田町駅】

過去の記事から
常磐線651系
https://sanojiro.blogspot.com/2010/10/651k104.html
常磐線E653系
https://sanojiro.blogspot.com/2010/10/e653k308.html

2018/07/04

185系(A1編成)

185系特急型電車は、国鉄時代の1981年に急行「伊豆」に使用していた153系の代替と特急格上げを目的として登場したものです。153系は普通運用にも充当されていたので、185系も特急・普通両方に使えるような構造として設計されました。
走行性能は京都ー大阪間の新快速に使用されていた117系近郊型電車を基本とし、暫定措置として153系との併結システムを装備しました。車体は普通鋼製で、先頭部は非貫通とし、出入り口は普通としての運用を考慮して急行形電車と同等の1.000mmに拡大して片側二か所に設けられました。
急行「伊豆」の格上げで新設した特急「踊り子」は、特急「あまぎ」からスライドした183系1000番台も使用されていましたが、1985年3月のダイヤ改正で、新幹線リレー号の運転終了により余剰となった新前橋電車区の185系200番台を田町電車区に転属させて185系に統一されました。
写真のA1編成は、1981年1月に日本車輌で完成し、田町電車区に新製配置されました。2001年3月には車内の改装を行い、湘南色ベースの塗装に変更されました。2013年3月には車両基地の統廃合のため、大宮総合車両センターに転属となりました。塗装は登場時のストライプ塗装に戻されております。
【撮影:佐野次郎 2018.6.5 田町駅】

過去の記事から
湘南色ベースの東海道本線185系200番台(チタB1編成:当時)
湘南色ベースの東海道本線185系(チタA4編成:当時)

2018/07/01

185系200番代(B3編成)

横浜ー松本間を結ぶ臨時特急「はまかいじ」は、横浜線の東神奈川ー八王子間を経由して運転されています。回送区間も含めて根岸線内を走りますので、D-ATCを装備した大宮総合車両センターの185系200番代B3.B4.B5編成が「はまかいじ」に充当されます。
185系200番代は、高崎・上越線で使用されていた165系急行形電車の置換えと、上越新幹線開業後の急行の特急格上げのため、1981~82年にかけて112両が製造され、全車が新前橋電車区に新製配置されました。
「踊り子」用として東海道線に投入された0番台が過渡期の対策として153系との併結システムを装備しましたが、200番代は165系との併結システムを装備し、耐寒・耐雪仕様となりました。また1982年6月の東北新幹線大宮開業から1985年3月の上野開業まで、「新幹線リレー号」にも使用されました。
写真のB3編成は、1982年2月に川崎重工で完成し、新前橋電車区に新製配置されました、1985年3月には田町電車区に転属しました。2013年3月には大宮総合車両センターに転属し、2013年7月にはグリーン車のサロ185-204が廃車され、7連から6連に短縮されました。