中央快速線のオレンジ色の201系電車が完全に引退した状況の中で注目されるJR東日本の通勤型電車といえば、京葉線の201系か常磐緩行線を走る203系ということになるのではないでしょうか?
203系電車は、201系電車の走行機器を基本として地下鉄千代田線乗り入れ用に開発された電車です。1982年の我孫子ー取手間の複々線化完成を契機に量産先行車1本が完成し、1986年までに170両が製造されました。
主回路は201系と同様に電機子チョッパ制御で、ようやく営団地下鉄6000系と同じく回生ブレーキを使用できるようになりました。車体も6000系と同じくアルミ製となりました。主電動機はMT60形、台車は電動車がDT46A形、制御車と付随車がTR234形を装備しています。
写真のマト67編成は1986年2月に川崎重工で完成したもので、台車をボルスタレス式のDT50A形モーター付き台車とTR235A形モーターなし台車に変更した100番代属します。100番代は同時期に製造された山手線用205系電車と同様に新製コストの低減を図った車両であります。