2010/12/04

鉄道博物館ED4010

 現在は長野新幹線が首都圏と軽井沢を結んでいますが、1997年の新幹線開業まで横川ー軽井沢の急こう配区間では、EF63形電気機関車が特急電車まで含めて全列車に専用補機として連結されていました。
 さらにEF63形の本格的な投入までは、アプト式といってレールの他に歯車を併用するという特殊な方式で運転されていました。なにしろ1.000mで66.7m駆け上がるという急こう配区間ですので、通常の鉄道車両では対応が困難だったのです。
 ED40形電気機関車は、1919年から23年にかけて14両が製造されました。輸入ではなく初めての国産による電気機関車でもあります。
 写真の10号機は唯一の現存するED40形で、アプト式用の機器を撤去したうえで1944年から1964年にかけて東武鉄道日光軌道線で貨物列車の牽引に使用されました。1968年の路線廃止後、東武鉄道から国鉄に寄贈され、準鉄道記念物として整備されました。

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