2010/12/11

鉄道博物館ナハネフ221

 1958年に東京ー博多間を結ぶ寝台特急「あさかぜ」に、当時としては画期的な20系客車が新製投入されました。「ブルートレイン」と呼ばれる寝台客車の最初の形式であります。
 20系の登場までは、客車は複数の形式を混結して必要に応じて編成を組成するのが一般的でしたが、20系では固定編成を採用しました。また専用の電源車を用意することにより、全車を空調完備とし、車内を静粛に保てる固定窓を採用することができました。
 個室寝台やグリーン車、食堂車も連結され、豪華な車内設備から「走るホテル」と呼ばれたそうです。その後長崎行き「さくら」や鹿児島行き「はやぶさ」にも投入され、新幹線開業前の長距離旅行に大きな役割を果たしました。
 1980年代には一線を退いて急行用となっていましたが、東京ー大阪間の急行「銀河」で実際に乗車した3段式B寝台の上段は、まるで屋根裏部屋のようでした。今では急行「銀河」もなくなってしまいました。