2010/12/05

鉄道博物館ED75775

 ED75形電気機関車は交流区間における標準型電気機関車として、1963年から302両が製造されました。東北・奥羽本線や九州地区などで使用されました。基本番台の他、九州向けの300番台、1両だけの北海道向け500番台、高速貨物牽引用の1000番台、改良形の700番台があります。
 鉄道博物館に保存されている775号機は、1971年の奥羽本線秋田ー青森間の電化に備えて投入された700番台に属します。パンタグラフが下枠交差型になっているので、他のグループとは容易に識別できます。
 上野ー青森間を奥羽本線経由で結んでいた寝台特急「あけぼの」の牽引にも活躍しました。赤い機関車と青い客車の組み合わせは「絵になる」姿でした。現在では山形・秋田新幹線に対首都圏輸送の主力が委ねられ、「あけぼの」も上越・羽越本線経由にルートを改めています。
 775号機は1975年に東芝で完成したものです。ちなみに青函トンネル専用機関車として活躍しているED79形は、JR貨物が新製投入した50番台を除いてED75形700番台からの改造車であります。