2011/06/12

リニア・鉄道館キハ181-1

 キハ181系特急形気動車は1968年10月のダイヤ改正で新設された特急「しなの」に投入され、名古屋ー長野間を4時間11分で結びました。従来の急行に比べて約40分の時間短縮でした。
 キハ181系の特徴は500馬力のDML30HSE形ディーゼルエンジンを新たに搭載したことで、既存のキハ82系では対応できなかった急勾配路線の高速化を可能としました。中央西線の他、奥羽本線の特急「つばさ」、予讃線の特急「しおかぜ」、土讃線の特急「南風」などにも投入されました。
 中央西線や奥羽本線はその後電化されましたので、キハ181系の活躍場所は山陰や四国に移って行きました。幡但線を経由する特急「はまかぜ」を最後に現役を退きました。JR西日本や四国では塗装変更されましたが、リニア・鉄道館では美しい国鉄色で展示されております。
 写真のキハ181-1は1968年8月に富士重工で完成したもので、名古屋機関区に新製配置されました。「しなの」の381系電車化に伴い1974年には高松運転所に転属して四国の特急列車に使用されました。1993年3月に廃車となりましたが、JR東海に引き取られ佐久間レールパークで展示され、リニア・鉄道館に収蔵されました。
【撮影:佐野次郎 2011.6.9】