2011/06/19

リニア・鉄道館C57 139

 無骨な輸入電機2両のうしろには、C57形蒸気機関車が展示されております。C57形といえば「やまぐち」号の1号機、「ばんえつ物語」号の180号機という2両の動態保存機が高名ですね。また最後のSLによる旅客列車を牽引した135号機が鉄道博物館で保存されております。
 C57形蒸気機関車は北海道から九州まで幹線・亜幹線(最近あまり聞かない言葉ですね)で幅広く活躍しました。またC57形には「貴婦人」というニックネームがつけられておりました。確かに優美なスタイルの蒸気機関車だということはできるでしょう。
 とはいうものの皆さんのご存じの通り、SLとは効率の悪いものでした。そしてSLの乗務も過酷なものでした。つい先日どこかの鉄道会社で乗務員が居眠りしていたらしいですが、SLでは絶対に無理です。
 輸送用の機械でありながら、人間臭い。それがSLです。電化やディーゼル化される過程において多くの鉄道ファンを引きつけたのもなんとなくわかるような気がします。私自身はリアルタイムで経験するには少し遅かったのですが、当時の熱気は想像できます。
【撮影:佐野次郎 2011.6.9】