2011/06/10

リニア・鉄道館955-6

 C6217の隣に展示されているのが955形新幹線電車の6号車です。955形電車は300系「のぞみ」の運転開始により、東海道新幹線での270km/h営業運転を達成したJR東海がさらなる高速化をめざした「300X」プロジェクトのために開発・製作した試験用車両です。
 955形電車は7年間にわたり約600回の試験運転を行い、のちの高速化のための様々なデータを残しました。また試験走行の成果は700系やN700系の仕様にも反映されております。
 1996年に電車方式としては当時の世界記録となる443.0km/hを記録しました。この記録は惜しくも2006年12月フランスのTGVによる540km/hによって破られました。さらにTGVは翌2007年4月には574.8km/hと記録を伸ばしております。
 955-6は1994年12月に日立製作所で完成したもので、東京第二新幹線総合車両所に新製配置されました。2002年1月に試験車両を終了し、2月に廃車となりました。反対側の先頭車である955-1は米原にある鉄道総研の風洞試験センターに保存されています。
【撮影:佐野次郎 2011.6.9】