2011/08/19

相模原市鹿沼公園 D52 235

横浜線の淵野辺駅から、歩いて数分の鹿沼公園には、D52形蒸気機関車の235号機が展示されています。
D52形蒸気機関車は、戦時中の軍需輸送に対応するために設計された機関車で、1943年から46年にかけて285両が製造されました。1.200tの貨物列車を牽引できる能力を持つと同時に、耐用年数はわずか3年と非常に割り切った設計の蒸気機関車でもありました。このため、1946年から50年の間に122両が廃車となりました。
なぜこのような機関車が登場したかといえば、輸送需要が高まる一方で、戦局の悪化によって近海でも制海権を失い、今まで船で運んでいた物資を鉄道で運ぶ必要が生じたためです。1951年から53年にかけて状態の良い160両を選んで、ボイラーの換装などの改良工事が行われました。
写真の235号機は1946年1月に川崎重工で完成したもので、新鶴見機関区に新製配置されました。国府津・稲沢・吹田・姫路機関区を経て、1960年10月に五稜郭機関区に転属し、1973年まで活躍しました。2008年の夏にはボランティアによる整備が行われ、美しい姿で展示されています。

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