小田急10000形は、1987年の開業60周年を記念して製作された電車で、1987年から89年にかけて44両(11両編成4本)が製造されました。
客室は眺望の良いハイデッカー構造を採用しました。塗装は、パールホワイトと濃淡のワインレッドの塗り分けという新しいものになっています。一方で制御装置・主電動機・ブレーキ装置は7000形と同じものを採用しております。
2000年施行のバリアフリー法に定められたバリアフリー対応がハイデッカー構造のため困難で、省エネのための電力回生ブレーキも装備しないため、10000形は車体更新を行わない方針となりました。
写真の10001Fは1987年に日本車輌で完成したもので、10000形の1次車に相当します。10000形は既に10002F.10003Fが4両に短縮され長野電鉄に譲渡、10004Fが廃車されましたので、10000形としては唯一の現役となっています。