小田急電鉄の通勤電車といえば、ケープアイボリーにロイヤルブルー帯というのが標準塗装ですが、いまやこのカラーリングの現役車両は8000形だけになりました。2021年4月現在で在籍している142両については機器更新で3000形に準じる性能になっていますので、しばらくは活躍が続きそうです。
正面窓まわりをブラックフェースとし、前照灯と尾灯を一体のケースでまとめるのは80Sスタイルといえそうです。京浜急行の1500形や2000形も前照灯と尾灯を一体のケースにまとめていますし、窓まわりをブラックにするのは国鉄201系も同様でした。当時は近代的なデザインに感じました。
8000形の車体は普通鋼製ですが、屋根板・床板にはステンレス鋼を採用し、大型の1段下降式窓周りのシーリングを入念に行うなど、防蝕対策には力が入れられています。車体修理や保守が適切に行われていることもあって、長期間の使用にも対応できているように思います。
写真の8257Fは1985年4月に日本車両で完成したもので、8000形の3次車に相当します。8052Fと同様にイベントカラーとして白地にオレンジレッド・イエロー・ブラウンのストライプカラーで新製されました。1987年度に標準塗装となりました。2008年11月に車体修理と機器更新を完了しています。
過去の記事から
小田急5000形〈5056F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/05/50005056f.html
小田急5000形〈5063F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/10/50005063f.html