2022/07/19

小田急電鉄8000形(8264F)

小田急電鉄8000形は1982年度から1987年度にかけて7次に渡って160両(6両編成・4両編成各16本)が製造されました。省エネルギーや長寿命化、保守や取扱いのしやすさに重点を置いて設計された車両です。
車体は普通鋼製ですが、ケープアイボリーにロイヤルブルー帯という小田急の標準塗装をまとった最後の形式ということになります。屋根板や床板にステンレス鋼を用いたり、側窓に入念なシーリングを施しているのが長寿命化を意図したところといえるでしょう。
新製時の制御装置は界磁チョッパ制御で、GTOサイリスタを採用して機器の小型・軽量化を図っています。主電動機は出力140kWの複巻電動機を装備していました。冷房装置は集約分散式を採用しています。
写真の8264Fは1986年10月に日本車両で完成したもので、8000形の6次車に相当します。2007年11月に車体修理と機器更新を完了し、4000形と同系のVVVF装置に換装されていました。踏切事故による損傷のため、2020年4月に廃車となりました。