2022/03/09

小田急電鉄1000形(1065F)

小田急電鉄1000形は、1987年度から1992年度にかけて160両(4両編成19本・6両編成6本・8両編成1本・10両編成4本)が導入されたものです。乗客の増加傾向が続いていたための輸送力増強と千代田線直通の9000形の後継という役割を併せ持つものでした。
車体は小田急としては初めての軽量ステンレス製となりました。戸袋窓や妻窓を設けていたのは時代を感じます。側面の凹凸を少なくしたり、表地の光沢を抑えるなどすっきりとした外観にする工夫を施していました。
制御装置はGTOサイリスタを用いたVVVFインバータ制御のMAP-184-15V15、補助電源装置はGTO-SIVを装備していました。更新車については、SiC素子仕様のMAP-198-15V267、補助電源装置はIGBT-SIVに換装され、列車情報管理システムTIOSも装備して機能の向上が図られています。
写真の1065Fは1990年2月に東急車輌で完成したもので、1000形の3次車に相当します。2020年8月に車体修理と機器更新を完了しています。1000形の機器更新は2014年度から行われていますが、全車に対して施行されるわけではないようで、更新されずに廃車となる編成も出ています。