2022/03/31

小田急電鉄10000形(10041F)

小田急電鉄10000形は1987年の開業60周年を記念し、前面展望室と連接車体構造を踏襲しながら、当時流行していたハイデッカー構造を取り入れ、かつ外部塗色や内装の変更により、新しいロマンスカーを目指したものです。1987年度と1989年度の二次に渡り44両(11両編成4本)が製造されました。
車体は普通鋼製で、側窓は連続窓風にしています。客室の床面高さは展望室を除いて床面高さが1.510mmとなっています。座席は7000形より背ずりを50mm高くした回転クロスシートで、リクライニング機能はありません。
制御装置は抵抗制御のMM-39-A、主電動機は出力140kWのMB-3262-A/TDK8420-A、補助電源装置はSIVです。機器は7000形を踏襲し、性能もほぼ同じです。台車はFS533A・B/FS033、冷房装置はCU-31/CU-23を装備しています。
写真の10041Fは1989年6月に日本車両で完成したもので、10000形の2次車に相当します。2011年6月に廃車となりました。更新されずに廃車となったのは、ハイデッカー構造のため2000年施行の交通バリアフリー法への対応が困難であったためです。

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