新京成電鉄8800形電車は老朽化した吊り掛け駆動式の電車の置き換えを目的として、1986年から91年にかけて96両が製造されたものです。
車体は8000形と同様に18m・3扉の普通鋼製ですが、前面デザインはよりスマートになり、また側窓についても1段下降式となりすっきりとした印象を受ける電車です。室内についても落ち着いた暖色系の色調でまとめられています。
主回路は省エネルギー化とメンテナンスフリーの観点から、GTO-VVVFインバータ制御を採用しています。関東の私鉄ではきわめて早期の採用で、初期のVVVF車として名高い東急9000系よりも竣工が早いです。利用客の増加による収入増を背景として、意欲的な設備投資が可能だったものと推測されます。
写真の8840編成は1987年12月に日本車輌で製造されたものです。製造後四半世紀近くとなりますが、まったく古さを感じさせない電車です。