2018/10/28

東急大井町線6020系(6121F)

東急大井町線の急行は、激しい混雑の続く田園都市線のサブルートとして、2008年3月に運転を開始し、専用の6000系電車が投入されました。2009年7月には溝の口まで延長し、2018年3月には利用増を受けて6020系2編成が導入されました。
6020系は田園都市線の2020系とほぼ同一仕様の車両で、7両編成で投入されました。既存の6000系6編成についても従来の6両編成から、中間車1両を新製して7両編成に増結されました。
田園都市線の2020系は10両編成、大井町線の6020系は7両編成ですが、他にも東急では8両・6両・5両編成があります。2020系・6020系とも編成の変更に際して、機器配置の変更をせずに済むよう考慮した設計がなされています。
写真の6121Fは、2018年1月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。早くも写真の姿から変化しており12月に有料着席サービス「Q-SEAT」を導入するため、デハ6321号を新製の座席可変車両に差し替え、旧6321号を2326号に改造し、2020系2126Fに組み込んでおります。
【撮影:佐野次郎 2018.9.23 等々力ー尾山台間】

2018/10/27

東急大井町線8500系(8640F)

大井町ー二子玉川・溝の口間を結ぶ東急大井町線では、20両(5両編成4本)の8500系電車が使用されています。その他、9000系75両(5両編成15本)、6000系42両(7両編成6本)、6020系14両(7両編成2本)が使用されています。
各停が8500系・9000系、急行が6000系・6020系によって運転されています。大井町線は、ラッシュ時だけでなく土日祝日の日中も混雑している印象があります。沿線から自由が丘や大岡山・二子玉川に向けて多くの定期券外利用があるのではないでしょうか?
大井町線では少数派の8500系ですが、田園都市線に2020系が投入されたことで少数派の2000系が捻出され、5連に短縮されて大井町線に転用されます。3編成が転用されることになると思われますので、大井町線8500系の動向が気になります。
写真の8640Fは、1986年12月に東急車輌で完成したものです。田園都市線で8641Fと5+5両編成で使用されました。2003年に大井町線に転用されました。9000系の9001Fよりも後の完成でありますが、2000系の転入でどう処遇されるのでしょうか?
【撮影:佐野次郎 2018.9.23 等々力ー尾山台間】

過去の記事から
東急東横線9000系(9001F)

2018/10/14

東京メトロ南北線9000系(9118F)

東京メトロ南北線の9000系は、1991年の駒込ー赤羽岩淵間の部分開業にあわせて登場した形式で、路線の延伸にあわせて段階的に増備が行われました。輸送力増強を目的として2009年度に増備された5次車2編成を含めて、6両編成23本が製造されました。
車体は東西線の05系などと同じく軽量アルミ製です。南北線ではワンマン運転を行うため、AI機能を持ったATO装置を備えています。ワンマン運転用の機器の装備に対応するため乗務員室が拡大されました。
制御装置は、VVVFインバータ制御で、1次車はGTO素子、2次車以降はIGBT素子を用いたものに移行しました。主電動機は出力190kWの誘導電動機で、曲線と勾配の多い南北線での使用に耐えうる出力が確保されました。
写真の9118Fは、2000年4月に日本車輌で完成したもので、目黒ー溜池山王間の延伸開業に備えて増備された4次車に相当します。9000系は1・2次車を対象にリニューアルが進んで少し外観に変化がありますが、私としてはオリジナルスタイルが好みです。
【撮影:佐野次郎 2018.9.23 奥沢ー大岡山間】

過去の記事から
東京メトロ南北線9000系(9101F)1次車
https://sanojiro.blogspot.com/2013/03/90009101.html
東京メトロ南北線9000系(9107F)1次車・リニューアル済
https://sanojiro.blogspot.com/2018/10/90009107f.html
東京メトロ南北線9000系(9112F)3次車
https://sanojiro.blogspot.com/2010/06/90009112f.html
東京メトロ南北線9000系(9122F)5次車
https://sanojiro.blogspot.com/2010/06/90009121f.html

2018/10/13

東京メトロ南北線9000系(9107F)

東京メトロ南北線の9000系電車のうち、1991~92年度に完成した1次車と1995年度に完成した2次車を対象に、2015年度から大規模改修と制御装置の更新が行われています。近年の新造車に準じた装備を取り入れました。
車体はラインカラーの帯をウェーブデザインに変更したことがまず目につきます。車内は車端部のクロスシートを撤去し、座席はすべてロングシートになりました。17インチの液晶画面による情報案内装置が出入口上に設けられました。
VVVFインバータ制御装置は当初のGTO素子のものから、フルSiC素子を用いた新型に更新されました。主電動機も出力225kWの誘導電動機に換装しています。主電動機の増強により6両編成で4M2Tから3M3Tに電動車比率を下げております。
写真の9107Fは、1991年8月に川崎重工で完成したものです。新製当初は4連でしたが、1992年6月に同じ川崎重工で中間車2両が完成し、6連化されました。2017年3月に大規模改修と制御装置の更新を完了しました。
【撮影:佐野次郎 2018.9.23 奥沢ー大岡山間】

2018/10/10

東急田園都市線2020系(2123F)

2018年3月に、東急田園都市線では2002年の5000系以来、久々の新型車両である2020系が営業運転を開始しました。2009年4月に5000系の5121Fが新製投入されてから、田園都市線には新しい編成が入っていなかったことになります。
2020系の車体は、総合車両製作所が開発した「sustinaS24シリーズ」を採用しております。基本設計や主要機器はJR東日本のE235系電車と共通化し、量産効果によるコストダウンを図っています。
主要機器については、Sic素子を採用したVVVFインバータ、オイルフリー空気圧縮機、列車情報管理装置「INTEROS」、電気式戸閉装置など東急電鉄では初採用となる機器を多く装備しています。
写真の2123Fは、2018年2月に総合車両製作所新津事業所で完成したものです。2020系は2127Fまでの7編成が完成し、まずは2000系が大井町線に転用されることになりました。今後はどの編成が置換えの対象となるか注目されるところです。
【撮影:佐野次郎 2018.7.1 すずかけ台ーつくし野間】

過去の記事から
東急田園都市線2020系(2121F)
東急田園都市線2000系(2001F)

2018/10/09

東急田園都市線5000系(5115F)

田園都市線5000系は、2002年から2008年にかけて22編成が製造されました。東横線に4編成が転用され、現在では180両(10両編成18本)が長津田検車区に配置されています。当初は更なる増備が計画されていたようです。
5000系の車体は軽量ステンレス製で、東急車輌(当時)とJR東日本が共同開発したE231系と基本的な構造は同じです。コーポレートカラーの赤帯と、路線カラーの緑帯を巻いています。シートモケットや床材は清涼感を演出するため青系統の色としています。
主制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御を採用しています。10両編成で5M5Tとし、台車はボルスタレス台車を装備しております。また車内には14インチ液晶ディスプレイによる情報案内装置を備えました。
写真の5115Fは、2008年5月に東急車輌で完成したものです。4号車のみは2005年2月に完成した5102Fから転用しました。6扉車3両を組み込んでいましたが、2016年3月に4扉車3両を新製して差換えました。新製された3両は座席などの仕様が変更されています。
【撮影:佐野次郎 2018.5.27 すずかけ台ーつくし野間】

2018/10/08

東急田園都市線8500系(8614F)

東急8500系は、8000系を基本とし新玉川線・営団地下鉄半蔵門線直通を目的として導入されたもので、1975年から91年にかけて400両が製造されました。現在は田園都市線で240両(10両編成24本)、大井町線で20両(5両編成4本)が使用されています。
車体は軽量ステンレス製ですが、当時としては先進的なものでした。東急車輌が国鉄205系の導入に際して、ノウハウを公開したことで一挙にステンレス車体の採用が広がっていったものと思われます。
2003年から5000系導入によって置き換えが始まり、大井町線への転籍も行われましたが、全車の代替には至りませんでした。混雑が激しく、東武線への直通開始により運用距離も長くなった田園都市線で運用されているのはなかなか凄いことだと思います。
写真の8614Fは、写真の8614Fは1975年9月に東急車輛で完成したものです。当初は4両編成でしたが、段階的に10両編成に増強されました。1995年度に表示器をLED式に換装し、2004年8月に東武乗入れ改造とともにスカートを設置し、2006年6月から伊豆急カラーで運用に就いています。
【撮影:佐野次郎 2018.5.27 すずかけ台ーつくし野間】

2018/10/07

京浜急行新1000形(1637編成)

京急新1000形は、2018年度の鉄道事業設備投資計画で42両の増備が行われることになっています。新1000形の18次車となり、前年度の17次車に続いてステンレス製の車体に塗装が施されています。
今回の増備により、800形の代替が完結します。4扉の800形がなくなることで、ホームドアの導入が進められます。羽田空港・京急蒲田・京急川崎・横浜・上大岡の5駅でまず整備される段取りとなっています。
京急も羽田空港への輸送が経営の柱となり、大師線の地下化が進められていくなど、先代1000形が主力だった時代とは大きく変化しています。先代1000形・2000形・800形の代替が新1000形によって進みましたが、次の形式はどのようなものになるでしょうか。
写真の1637編成は、2018年6月に川崎重工で完成したもので、18次車の2本目に相当します。18次車の42両はすべて6両編成となります。7月の1637編成の就役に伴い、800形の820編成が引退しています。
【撮影:佐野次郎 2018.9.5 屏風浦駅】

過去の記事から
京浜急行新1000形(1613編成)
京浜急行新1000形(1619編成)
京浜急行800形〈820編成〉

2018/10/06

京浜急行新1000形(1217編成)

京急の車両の中では最多勢力である新1000形ですが、2017年度に導入された17次車では更なる展開が見られました。ステンレス車体でありながら全面に塗装を施し、8両編成には120周年を記念して1200番台の車番が付けられました。
新1000形では2007年度の6次車からステンレス車体となり、現在鉄道車両では主流の無塗装・フィルム貼りとなりました。「京急らしさ」を取り戻すためにあえて全面塗装に踏み切ったということです。ステンレス車体の全面塗装は非常に珍しいですね。
車内の出入口上部に設けられた情報案内装置は、2画面を一体として表示する新しいタイプが採用されました。また日・英・韓・中の四か国語で情報が配信され、観光客の利用にも配慮しています。
写真の1217編成は、2018年3月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。1217編成と入れ替わりに2000形の2011編成が廃車となり、2000形は形式消滅となりました。創立120周年とともにかつての看板車両が現役を退く形となりました。
【撮影:佐野次郎 2018.9.5 屏風浦駅】

過去の記事から
京浜急行新1000形(1201編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/06/10001201.html
京浜急行新1000形(1209編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/06/10001209.html
京浜急行2000形〈2011編成〉
https://sanojiro.blogspot.com/2013/04/20002011.html

2018/10/05

京浜急行新1000形(1607編成)

京急新1000形の16次車として製作された32両のうち、6両編成2本は1600番台の車番が新たに起こされました。2013年8月から2016年6月にかけて実施された、1600番台をつけていた1500形の改番で空いた車号を早くも利用した格好となります。
6両編成についてもラッピングデザインが改められ、ドア枠・窓枠を除いてほぼラッピングでカバーされるようになりました。従来のステンレス車体の1300番台も比較的銀色の部分は少なかったですが、より好ましいデザインとなりました。
車内は座席の袖仕切りを大型化し、立席客と着席客をぶつかりにくくしています。そういえば昔の103系などでは単なるパイプでしたから、隅に座るとけっこうな確率で両者がぶつかりましたね。車端部のクロスシートは6連の1600番台でも復活しています。
写真の1607編成は、2016年11月に川崎重工で完成したものです。主制御装置は東洋電機製で、前照灯・尾灯ともLEDを採用しています。1613編成以降は塗装されるようになりましたので、このフルラッピングタイプの6連は1601・1607編成のみとなりました。
【撮影:佐野次郎 2018.9.5 屏風浦駅】

2018/10/04

京浜急行新1000形(1177編成)

京急新1000形の16次車として、2016年9月から2017年2月にかけて、4両編成1本、6両編成2本、8両編成2本の合計32両が完成しました。前回の1800番台に採用された側面いっぱいのラッピングデザインが6連・8連にも取り入れられました。
車端部はクロスシートとロングシートの千鳥配置となり、クロスシート部には初めての試みとしてコンセントが装備されました。車内の情報表示装置も液晶2画面形と1画面形を交互に配置しています。また再び出入り口に化粧板が張られるようになりました。
主制御器には従来のIGBT素子に代わり、フルSiCパワーモジュールを採用し、性能の改善を図っています。反面新しいインバータ装置を採用した新1000形8連はいまのところ、都営浅草線・京成線方面の運用には入っていないようです。
写真の1177編成は、2016年12月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。1177編成の就役により、2000形の2031編成が2017年2月に廃車となりました。翌年にかけて新1000形による2000形の代替が加速していきました。
【撮影:佐野次郎 2018.9.5 屏風浦駅】

2018/10/03

京浜急行新1000形(1801編成)

京急の主力車両として順調に増備が進む新1000形ですが、2015年度の増備車である15次車では新たな展開が見られました、1367編成の永久磁石同期電動機採用と1800番台貫通型の登場です。
1800番台は前面デザインが変更となり、幌の貫通により4両編成を2本つなげた8連の状態で都営浅草線・京成線方面への直通運転が可能となりました。また側面のラッピングデザインが変更され、ドア枠などを除いて車体全体をカバーできるようになりました。
1800番台は全車電動車で構成されています。前照灯・尾灯が交換頻度の少ないLED式に変更されました。また腰掛は扉間・車端部ともロングシートで構成されております。今のところ1800番台はほとんど都営浅草線・京成線方面には入っていないようです。
写真の1801編成は、2016年2月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。1800番台は2016年9月に完成した1809編成を最後に3編成12両で増備が中断していますが、800形の代替が完了した後に増備再開があるか注目されるところです。
【撮影:佐野次郎 2018.9.5 屏風浦駅】

過去の記事から
京浜急行新1000形(1367編成)
京浜急行新1000形(1809編成)

2018/10/01

京浜急行新1000形(1331編成)

2011年には新1000形に6両固定編成が登場し、1300番台の車号が付番されました。付随車2両を中間に挟んだ4M2Tの構成です。新1000形の6両編成はアルミ車体のタイプには存在せず、ステンレス製だけとなっています。
6両編成は連結運転を行わないので、先頭車の電気連結器と乗務員室の自動連解操作器を装備していません。6両編成の製造は川崎重工が担当し、主制御器・主電動機などは東洋電機の製品を使用しています。
2012年に完成した1313編成からは客室・乗務員室の照明が新製当初からLED照明となりました。また2014年に完成した1331編成からはドア間座席の中間仕切りがなくなり、ポールを座席の下まで通して仕切りを兼ねるようになりました。
写真の1331編成は2014年1月に川崎重工で完成したものです。新1000形の1300番台は72両(6両編成12本)が製造されました。2016年からは1600番台に移行しましたが、双方の増備により800形の代替が急速に進んでいます。
【撮影:佐野次郎 2018.9.5 屏風浦駅】