2020/01/29

311系(G4編成)

JR東海の311系電車は、1989年から90年にかけて主に新快速に充当することを目的に、52両(4両編成13本)が新製投入されたものです。311系は211系5000番台を基本として、最高速度を120km/hに向上するため、台車とブレーキ性能を強化したものです。
311系は軽量ステンレス車体に3扉・転換クロスシートという構成になっています。特別料金が不要な列車としては、最高水準の車両といえるでしょう。制御方式は211系5000番台と同様に界磁添加励磁制御を採用しています。
京浜東北・根岸線や上野東京ラインなどの混雑路線を日頃利用している私にとっては、実にうらやましい車両であります。JR東日本も特別快速を拡充して3扉・転換クロスシートの車両を使用したらと思いますが、経営的には難しそうですね。
写真のG4編成は、1989年7月に川崎重工で完成し、大垣電車区(現:大垣車両区)に新製配置されたものです。JR東海では315系の投入を公表しましたので、311系も置換えの対象となるのではないでしょうか。
【撮影:佐野次郎 1992.10.9 豊橋駅】

2020/01/26

西武鉄道001系(A編成)

西武鉄道は、2019年3月から新型特急電車001系「Laview(ラビュー)」の運転を開始しました。従来の鉄道車両にはなかった前面形状と大きな側窓で、鉄道車両に関心がない人にもアピールできる斬新な車両だといえるでしょう。
001系の車体は、アルミダブルスキン構体を採用しています。球面先頭形状を採用して柔らかな印象を持つ先頭デザインとなりました。客室は比類のない大型ガラスを採用し、インテリアは温かみのある黄色を中心とした配色になっています。
主回路はSic素子を使用したVVVFインバータ制御を採用し、省エネルギー化を図っています。主回路の構成は6000系のVVVF装置の更新を施工した編成と同様になっているとのことです。
写真のA編成は、2019年1月に日立製作所で完成したものです。001系は2019年度末には56両(8両編成7本)が揃い、池袋線の10000系をすべて置き換えることになっています。西武の新たなスターとして大いにアピールできそうです。
【撮影:佐野次郎 2019.11.9 保谷ー大泉学園間】

2020/01/25

キハ75形200番台

キハ75形は、JR東海が1993年8月から名古屋ー鳥羽間の快速「みえ」用に12両を新製投入したものです。旧式化したキハ58・65形を代替し、スピードアップにより主に近鉄名古屋線の特急・急行に対して競争力を強化することを意図していました。
キハ75形の車体は軽量化と保守省力化のため、軽量ステンレス鋼を採用しています。先頭部のみ普通鋼製です。200番台を含む2次車では、前照灯が4灯に増えています。客室は3扉・転換クロスシートで構成され、観光を考慮して大型窓を採用しました。
特急「ひだ」「南紀」に使用されているキハ85形と同様に、英国カミンズ社製の350馬力のエンジンを1両に2台搭載し、最高速度は120km/hとしています。台車は軽量ボルスタレス台車を装備しました。
写真の203号車は、1999年2月に日本車輌で完成し、名古屋車両区に新製配置されたものです。2015年4月に耐寒装備を増設して、1203号に改番され美濃太田車両所に転属しました。2017年3月には再び名古屋車両区に転属しています。
【撮影:佐野次郎 2011.6.9 名古屋駅】

2020/01/22

東急目黒線3020系(3122F)

東急電鉄では、2019年11月から目黒線で3020系の営業運転を開始しました。3020系は、田園都市線の2020系、大井町線の6020系に準拠した車両で、東急新横浜線の開業を見据えて導入されたものです。
東急新横浜線は、2022年の開業を目指して、日吉ー新横浜間で建設中です。新横浜で建設中の相鉄新横浜線と接続して、東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線から相鉄線までが相互直通運転を開始することになるでしょう。
現在でも多彩な車両が走る東急目黒線ですが、さらに相鉄20000系が乗り入れて、都営の6000系の後継車両が走るという展開になるのでしょうか。東京メトロでも新型車両を投入してくるでしょう。
写真の3122Fは、2019年5月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。3121F・3123Fと同様8両編成で完成しましたが、中間車2両は当面使用せず6両編成で使用されています。
【撮影:佐野次郎 2020.1.2 奥沢ー大岡山間】

過去の記事から
東急田園都市線2020系(2121F)
東急大井町線6020系(6121F)
東急目黒線3000系(3006F)
東急目黒線5080系〈5189F〉

2020/01/19

東京モノレール1000形(1049編成)

東京モノレール1000形は、1989年から96年にかけて16編成が製作されたもので、以前の車両に比較して、6両固定編成を採用したことで輸送力も増強され、デザイン的にも非常に洗練された車両となりました。
開業時の100形から800形までは製造後10年から15年ほどで廃車となりましたが、1000形はより長期間使用されており、2014年から10000形による代替が始まりましたが、9編成が使用されており東京モノレールでの最多勢力を維持しています。
1000形の塗装は製造時には明るいクリーム色に赤帯でしたが、2001年から白地に青・オレンジ色帯に変更されました、さらに2015年から2000形と同様に10000形にイメージを揃えた新塗装への変更が進められています。
写真の1049編成は、1992年6月に日立製作所で完成したものです。2014年から500形の塗装を復刻して営業運転に就いております。1000形の塗装も登場時の塗装を復刻している1085編成があり、バラエティ豊かになっています。
2016年7月に新塗装化された1043編成。
2013年4月から登場時の塗装を復刻している1085編成。
【撮影:佐野次郎 2020.1.2 天王洲アイルー大井競馬場前間】

過去の記事から
東京モノレール1000形(1019編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2012/09/10001019.html
東京モノレール1000形(1085編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2012/09/10001085.html

2020/01/18

東京モノレール2000形(2011編成)

東京モノレール2000形電車は、1997年から2002年にかけて老朽化した旧形車両(600・700・800形)の置換えおよび羽田空港第2旅客ターミナルビル駅直下への路線延長による所要車両の増加に対応するため4編成を導入したものです。
2000形は、車体の軽量化とあわせて東京モノレールでは初めてモーターを搭載しない付随車を導入し、6両編成で4M2Tとしました。また出入り口も1000形までの片引戸に換えて両開扉を採用し、スムーズな乗降をできるようにしました。
制御方式も従来のカム軸制御方式をVVVFインバータ制御方式に変更することで回生制動を取り入れ、省エネルギー化と保守の省力化をはかっています。定速度運転機能を装備することによって乗務員の負担軽減をはかりました。
写真の2011編成は、1997年3月に日立製作所で完成したものです。2017年8月に新型10000形に準じた新塗装への塗り替え、室内のリニューアルを行いました。現在では2000形の全編成が新塗装になっています。
【撮影:佐野次郎 2020.1.2 天王洲アイルー大井競馬場間】

過去の記事から
東京モノレール2000形(2021編成)

2020/01/15

東京モノレール10000形(10011編成)

東京モノレールでは2013年度から1000形の後継車両として、10000形の導入を進めています。無塗装のアルミ製の車体を採用し、カラーリングも新しいものになったことから既存の1000形・2000形とは異なる印象の車両になっています。
編成と性能は既存の車両に揃えておりますが、車体については1両につき150kgの軽量化が図られました。また前照灯や表示器にLEDが採用されています。車内はロングシートとクロスシートの組み合わせですが、全面ガラスの仕切扉から新鮮な印象を受けます。
走行機器はVVVFインバータ制御を採用し、台車は東京モノレールでは初めてボルスタレス式を採用しています。列車情報管理装置によって運転制御と搭載機器の集中管理を行いますが、これも東京モノレールでは初めての装備です。
写真の10011編成は、2014年3月に日立製作所で完成したものです。この編成については輸送力増強用に投入されたもので、代替による廃車は発生しておりません。第二編成以降から1000形の代替が進んでおります。
【撮影:佐野次郎 2020.1.2 天王洲アイルー大井競馬場前間】

2020/01/12

東京都交通局5500形(5507編成)

都営地下鉄浅草線は、西馬込ー押上間を結ぶ路線で、途中新橋、東銀座、日本橋、浅草を経由し、インバウンド全盛の昨今においては、注目度の高い路線と思います。反面、開業が古いせいか少々野暮ったく、そんなに混まない路線という印象もあります。
私は、京葉線を使って海浜幕張駅まで通勤していたときのバックアップルートの一部としてお世話になり、また京成押上線の撮影に出かけるときに利用したりしております。JR駅からも近く路線もそんなに地下深くないので、利用しやすい路線です。
趣味的には5300形に統一されている期間が長かったので、注目度は低かったのですが、2018年度から5500形への代替えが始まり、撮影する楽しさが増してきました。地下の浅草線内ではなく、相互乗り入れしている京急線・京成線内で撮影することになりますが。
写真の5507編成は、2018年10月に総合車両製作所で完成したものです。5500形のカラーリングは、ホームドアを意識したものであることがうかがえます。最高速度も120km/hに向上していますので、5300形よりも運用の幅が拡げられそうです。
【撮影:佐野次郎 2019.12.30 立会川駅】

過去の記事から
浅草線5300形(5301編成)
浅草線5300形(5312編成)
浅草線5300形〈5327編成〉
浅草線5500形(5509編成)

2020/01/11

京浜急行1000形(1009編成)

京浜急行の主力である1000形は、2002年に1次車が製造されてから2019年に製造された19次車までが登場し、472両の大所帯となっていますが、1次車は既に車体更新の対象になっております。
車体については2100形の更新車と同様に正面に「けいきゅん」のマークがついたのが目を引くところでしょうか。個人的には側窓を開閉可能にしたことでオリジナルの美しさが後退したのが残念ですが、やはり安全には換えられないですね。
室内については、座席の袖仕切りを大型化したり、出入口上の情報装置が1行もののスクロール式から情報量の多いLCD方式に換装されています。また走行機器についても、VVVFインバータ制御装置や主電動機の交換が行われています。
写真の1009編成は、2002年6月に東急車輌で完成したものです。2019年3月に京急ファインテックで車体更新を終えています。1009編成については、更新後も都営浅草線・京急線にも乗り入れています。
【撮影:佐野次郎 2019.12.30 立会川駅】

過去の記事から
京浜急行1000形(1001編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/05/10001001.html
京浜急行1000形(1009編成)車体更新前
https://sanojiro.blogspot.com/2018/09/10001009.html
京浜急行1000形〈1401編成〉
https://sanojiro.blogspot.com/2009/12/10001401.html
京浜急行1000形(1405編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2012/09/10001405.html

2020/01/05

京成電鉄3050形(3053編成)

昨年の12月30日に、京成3100形の撮影を目的として撮影に出かけました。京急線内で京成車を撮影できる区間の中から糀谷駅を選び、いきなり1本目から3100形を撮影できたのは良かったのですが、ISOの設定ミスによる光量不足でしたので立会川駅に移動して折り返しを待つことにしました。
狙い通りに3100形(3151編成)を撮影したのが前回の投稿ですが、移動途中にもう1本3100形が羽田空港に向かったと思っていました。それだけオレンジ帯は京急線内でも目立つのですが、折り返しにやってきたのは3050形(3053編成)でした。
3100形の登場にあわせて、3050形のうち京成本線に転用され3000形同様の帯に変更される3051編成を除く編成は3100形と同様にオレンジ帯に変更されることになっているのです。側面から少し見ただけでは3100形に見えました。前面を見るか、側面でも注意深く見ていれば3050形と認識できたとは思いますが。
写真の3053編成は、2010年3月に日本車輌で完成したものです。2019年11月にオレンジ帯に塗装変更されました。10月の3052編成を皮切りに、12月の3056編成をもって5編成の塗装変更が完了し、3050形のブルー帯は9年で終了となりました。また帯色の変更と同時に車内に防犯カメラが設置されています。
【撮影:佐野次郎 2019.12.30 立会川駅】

過去の記事から
京成電鉄3050形(3053編成)

2020/01/01

京成電鉄3050形(3056編成)

京成電鉄3050形は、成田スカイアクセス線の開業にあわせて投入された3000形の7次車です。成田スカイアクセス線を経由する特別料金不要のアクセス特急に充当されるものです。
3000形は2002年度から2018年度にかけて14次にわたり326両が製造されたもので、相互乗入れをしている京浜急行の1000形とほぼ同世代の電車です。アクセス特急には、京急の600形・1000形も使用されています。
京急1000形は製造年次によって大小さまざまな変化が見られますが、京成の3000形は3050形の内外装の他は、一目でわかるような大きな変化はなく、同一スタイルで増備が重ねられました。
写真の3056編成は、2010年6月に日本車輌で完成したものです。次世代の3100形2編成がアクセス特急用に新製されたことにより、3051編成が本線に転用されます。3056編成についても2019年12月に塗装変更が行われました。
【撮影:佐野次郎 2012.8.15 四ツ木ー立石間】

過去の記事から
京成電鉄3050形(3051編成)
京成電鉄3050形(3052編成)
京成電鉄3050形(3053編成)
京成電鉄3050形(3054編成)
京成電鉄3050形〈3055編成〉