東京都交通局では新宿線の混雑緩和を目的として10両編成の増強を図ることになり、JR東日本のE233系2000番代をベースにした10-300形の3次車を導入しました。外部デザインについては新宿線の新型車両であることをイメージさせるため独自のデザインとなりました。
座席は1次車・2次車の仕様を引き継いでいますが、天井パネルや側扉などはE233系との共通部材を採用しています。また車内表示装置は17インチ液晶式となっています。車外表示装置についてはフルカラーLED式を採用し、列車種別などの視認性を高めています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のTINV-10C、主電動機は出力95kWのTIM-10、補助電源装置はIGBT-SIVのTSIV-10Aです。台車はT-10系、集電装置はPT7154-A、冷房装置はTLC-10Dを装備しています。
写真の10-640編成は2017年9月に総合車両製作所で完成したものです。E231系をベースとした10-300形の1次車・2次車の8両編成には運用を離脱している編成も出ているようです。10-000形に部分的に組み込まれていた車両も含めて少々もったいないような気がします。