小田急電鉄3000形は2001年から2019年度という1系列としては最長の19年の製造期間をかけています。途中で仕様変更も行っていますが、もっとも大きな変更は更なる標準化の推進を図った2003年度に導入された3次車だといえるでしょう。
3次車では従来の機器動作状態を監視するモニタ装置から、編成全体の情報管理を行う列車情報管理装置TIOSを導入しました。制御・ブレーキ・ドア等の指令はTIOSを介して伝送されるようになり配線の削減が行われました。またTIOSによって検修作業も効率化されます。
先頭車のスカートの形状が変更され、正面の青帯は新製当初から細帯になっていました。また主電動機は出力190kWにパワーアップし、センサレス化・冷却フィンの形状を変更し低騒音化が図られました。
写真の3651Fは2004年1月に日本車両で完成したもので、3000形の3次車に相当します。8両編成は3次車で初めて製造されたものです。後期に製造された7編成については中間車2両を増結して10両編成となり3080番台に車号変更されています。