1985年に登場した205系は、山手線に集中して投入され、JR東日本への移行後の1988年6月に103系の置換えを完了しました。1988年9月から営業運転を開始した横浜線に次いで、1989年には南武線への投入が始まり、同年3月のダイヤ改正で営業運転を開始しました。
横浜線では約半年ほどで205系による103系の置換えが完了したのですが、南武線への205系の新製投入は96両(6両編成16本)にとどまり、山手線へのE231系500番代投入による捻出車が転属した2004年度に103系の置換えが完了しました。
南武線に新製投入された205系は、側窓は1段下降式になっているのに加え、側扉の窓が大きくなり、運転室仕切窓の拡大、客室寸法の拡大が行われていました。識別帯の色は黄色1号と王冠色2号、ぶどう色2号を組み合わせたものを新たに採用しました。
写真のナハ9編成は、1990年8月に川崎重工で完成し中原電車区に新製配置されたものです。2015年2月にナハ6編成のMM´273を組み込んで武蔵野線に転用され、ケヨM52編成となっています。2019年10月に廃車となりました。