小田急電鉄5000形は2018年3月の代々木上原ー登戸間の複々線化完成後、はじめて導入された新型通勤車両です。長い年月を経て進められた複々線化完成による抜本的な輸送サービスの改善を反映して、快適性やスピード感など従来の車両とは一味違った車両に仕上がっているように思います。
スマートな外見も目を引きますが、拡幅車体を活かした広々とした車内が特筆すべき点でしょう。床面はフローリングをイメージした木目調、シートは明るいオレンジ色です。袖仕切り・荷棚・貫通扉にはガラスを使用し、見通しがよくなっています。照明は新製当初からLED、空気清浄器も装備と新型車両ならではです。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-194-15V330、主電動機は出力190kWのMB-5157-A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV207-D0です。台車はNS-102系、集電装置はPT-7113-B、冷房装置はCU7372を装備しています。
写真の5057Fは、2021年5月に日本車両で完成したものです。2022年3月のダイヤ改正で、コロナの影響による利用客の減少にあわせて一部の急行が10連から6連になったりと輸送力のスリム化が図られ、一部に混雑が見られるのは残念なところです。