EH200形直流電気機関車は、中央線・信越線・上越線など25‰の急勾配区間が連続する路線での貨物列車牽引を目的として開発されました。EF64形電気機関車の後継機であり、重連運転を行う運用を1両で代替することで、設備投資抑制と保有機関車数の削減を意図しています。
車体は箱型両運転台構造として中央で2車体に分割しています。軸配置はB-B+B-Bとしています。25‰上り勾配においてタンク車18両(1.100t)の引き出しを確実に行えるようにするため、駆動軸を8軸としています。
制御方式はIGBT-VVVFインバータ制御で、主電動機は出力565kWのFMT4を8機搭載しています。ブレーキ方式は発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキです。台車はボルスタレス空気ばね台車FD7J/K/L/M、集電装置はシングルアーム式のFPS4を装備しています。
写真の4号機は2004年2月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。EH200形は2001年に試作車1両、2003年から2011年にかけて量産車24両の計25両が製作されました。根岸線ではEF210形とならんで頻繁に見ることができる機関車です。