小田急電鉄1000形は軽量化・省エネ・高信頼性などを意図して導入された車両で、千代田線乗入れも可能な仕様とされました。1987年度から1992年度にかけて6次にわたって160両(4両編成19本・6両編成6本・8両編成1本・10両編成4本)が製造されました。その他にワイドドア車が36両製造されました。
小田急では初めて車体は軽量ステンレス製となりました。車体幅は千代田線乗入れを考慮して2.860mmで裾絞り形状としています。側窓は2連ユニットの1段下降式で、戸袋窓も設けています。客室内の配色は暖色系となりました。
制御装置はGTO-VVVFインバータ制御のMAP-184-15V5、主電動機は出力175kWの誘導電動機MB-5026-A、補助電源装置はGTO-SIVのINV023-A0です。制動装置は空気指令式電空併用方式です。台車はアルストム式空気ばね台車FS534/FS034、集電装置はシングルアーム式のPT7113-B、冷房装置は11.500kcal/hの能力を持つCU195C(1両につき4台)を装備しています。
写真の1092Fは1992年11月に川崎重工で完成したもので、1000形の6次車に相当します。千代田線乗入れ運用に充当されていましたが、4000形の増備により現在では小田急線内でのみ使用されています。2022年2月に車体修理・機器更新を完了しました。(※写真は更新着手前の撮影です。)