10000系は東京メトロの新しい標準車両として2006年に有楽町線に投入されたものです。また2008年6月に開業した副都心線でも使用できる電車です。既に10000系は36編成が製造され、東西線用の15000系や千代田線用の16000系といった派生形式も登場しています。
車体はアルミ合金製のダブルスキン構体を採用し、強度が強くて歪みの少ない車体としています。バリアフリーに対応してホームとの段差を小さくしているほか、通勤電車では珍しい全面強化ガラスの貫通扉を採用するなど室内は洗練されたデザインとなっています。
主回路はIGBT素子を採用したVVVFインバーター制御を採用しています。副都心線でのワンマン運転に対応した設備も備えています。中央に貫通路がありますが、運転台は大型の机のような個性的なレイアウトになっています。
写真の10131Fは2009年10月に日立製作所で完成したもので、10000系としては5次車に相当します。新形の通勤電車としては珍しく丸みを帯びたデザインなので、東上線の地上区間ではよく目立ちますね。