2010/08/15

東京急行電鉄5000系(5112F)

 東急5000系は、東急の標準型車両として2002年から製造されている電車です。2003年に目黒線用5080系、2004年に東横線用5050系という派生形式を生み出しながら製造を継続しています。ただし現状では東京メトロ副都心線への2012年相互乗り入れ開始を控える東横線用の投入が優先されており、田園都市線への投入は休止されています。
 5000系は「通勤・近郊電車標準仕様ガイドライン」に準拠した車両で、JR東日本と東急車輛が共同開発したE231系電車を設計の基本としています。経済成長の鈍化により、鉄道の利用者数の増加を期待することが難しくなり設計や製造工程の標準化によるコストダウンが重要視されていることがよくわかりますね。
 とはいうものの東急独自の要素も多く残り、車体はフラットでE231系のような裾絞りは採用していません。また走行機器については目黒線の3000系のシステムをIGBT-VVVFインバーター制御に発展させたものになっています。
 写真の5112Fは2007年5月に東急車輛で完成したものです。編成中に3両の6ドア車を組み込んでおり、朝ラッシュ時の準急には同じ構成の5000系電車が集中的に使用されています。