東武東上線では、帰宅時間帯の着席ニーズに応えるために2008年6月から池袋ー森林公園・小川町間に「TJライナー」の運転を開始しました。池袋からの乗車には乗車券のほかに300円の着席整理券が必要となるものです。「TJライナー」用として50090系電車が新たに用意されました。
50090系は、座席を特急電車のように進行方向に向けたり、普通の通勤電車のように長手方向に向けたり、運転室のモニタ装置からタッチパネルで変換できる機構を備えています。「TJライナー」として走るときには、座席は進行方向を向くのですが、座席の間隔は1.000mmを確保し、JRの特急「わかしお」などよりも少しひろくなっています。
東上線といえば、日光や鬼怒川温泉行きの特急が走る伊勢崎線とは異なり、実用本位の通勤電車ばかりが走る路線という印象がありましたが、「TJライナー」の登場で少し印象が異なってきています。2012年に東上線~東京メトロ副都心線~.東急東横線というルートができることでまた変化があることでしょう。
写真の51093Fは、2008年3月に日立製作所で完成したものです。「TJライナー」の走らない時間帯や上り列車では主に準急に使用されているようです。