「小田急顔」の電車として最後に現れたのが、1977年から1982年にかけて120両〈6両編成20本〉が製造された5200形です。「小田急顔」は1959年に登場した中型車2400形から採用されたものです。今では23年間も同じ正面デザインの鉄道車両が製造されることはないと思います。
「小田急顔」ではありますが、5200形の側窓は9000形で好評だった1段下降式を採用しており、たいへん明るい車内となっています。ちなみに6両編成ばかりが作られたのは、急行・準急の10両編成化に際して大型車の6両編成が9000形しかなく不足していたためです。
走行機器は5000形と同じものです。5000形の4連と5200形の6連という組み合わせは急行列車の主力として大いに活躍しました。今では両形式とも大幅に数を減らしてしまい、1000形や3000形といったステンレス車両と併結して走る姿も当たり前になっていますね。
写真の5268Fは1982年4月に日本車輌で完成したもので、5200形の8次車に相当します。2001年1月に車体修理を完了しています。前照灯がシールドビームになっているからか、昼間でも2灯点灯で走行しています。