営団地下鉄→東京メトロ千代田線の6000系電車は、1968年に試作車が完成し、1970年に量産車が登場しましたが、当時としては非常に斬新な電車だったと思います。何しろ国鉄が103系を量産していた頃の電車ですが、今でもそれほど古臭い感じはしません。
車体はアルミ製で、非常用の貫通路をデザインに組み込んだ左右非対称の斬新なスタイルです。1977年に製造された3次車までは側窓が2段式で、4次車以降の1段下降式に比べて上下の幅が小さいものです。
主回路は電機子チョッパ制御とし、ブレーキ装置は現代の通勤電車では主流となっている回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを早くも採用しました。台車はS形ミンデン式のFS378を装備しています。
写真の6119Fは1972年8月に近畿車輛で完成したもので、霞が関ー代々木公園間延長に備えて増備された2次車の最終編成に相当します。1997年2月に制御装置のVVVF化と車体更新を行っています。