113系1000番代は、1969年に地下区間を経由することになる横須賀・総武本線の直通運転に使用するために不燃化・難燃化対策を施したものです。1972年からはさらにATC装置の搭載や冷房準備工事もしくは冷房装置を搭載するようになりました。
1972年以降に完成した車両の目立つ変更点は、前照灯が小さいシールドビームとなり、タイフォンの位置を下げたことでしょう。また側窓は同時期に製造された103系と同様に隅の角ばったユニット窓になりました。冷房装置はAU75Aを採用し、側面に行先表示器を設けました。
主電動機は出力120kWのMT54Dを装備し、台車は電動車はDT21B、付随車はTR62を装備しています。基本的な性能・機器構成は、基本番台とほぼ同じものでした。目立つ変更点としてはATC装置を装備するために、乗務員室の面積を拡大したことがあります。
写真のマリ209編成は2010年12月に廃車となりました。1972年8月に近畿車両で新製された4両から構成されています。E217系の登場により房総地区のローカル運用に転用されました。前面強化や車両更新工事が行われていました。