営団地下鉄の千代田線6000系・有楽町線7000系・半蔵門線8000系は1970年代から80年代にかけて営業運転を開始しましたが、高い理想を掲げた基本方針に基づいて設計されただけに優れた車両に仕上がり、長きにわたって第一線で活躍することができました。
特に非対称の前面デザインはまさに斬新なものでした。なにしろ国鉄は103系を量産していた時代です。有楽町線用に製造された7000系も、新富町開業にあわせて投入された2次車まではさすがに冷房装置もなく、側窓も田の字型の小さいものでした。
2008年度の副都心線開業にあわせて、車両を有楽町線と共用することになり、7000系も大改造が行われました。ATO装備とワンマン運転対応に比べれば小規模な改造ですが、それまでに2次車までの小窓も1段化されています。
写真の7120Fは、1980年2月に川崎重工で完成したものです。当初は5連でしたが、1983年5月に日本車両で中間車5両が完成して10連となりました。1991年8月に冷房改造が行われ、さらに2008年4月に副都心線対応改造を完了して8連となっています。