東急東横線に乗り入れてくる車両の中でも、東武鉄道9000系は必要最低限の車両を仕様の変更を伴いながら数次に渡り製造したため、細かな点にバラエティのある車両となっています。またステンレス地にマルーンの帯を巻いているのもこの系列だけになっています。
1993年に実施された有楽町線のダイヤ改正にあわせて6年ぶりに増備された9108Fは、車体のビードが目立たなくなり、ダルフィニッシュ仕上げとなりました。また帯が側扉にも回っています。これは同時期に製作されていた10030系の仕様を反映したものです。
補助電源装置も静止型インバータに変更となっています。また空気圧縮機についても編成中に2台から3台に増強されました。ただし制御装置や台車に関しては、9102F~9107Fと共通になっています。
写真の9108Fは、1992年9月にアルナ工機で完成したものです。2008年2月に副都心線直通に対応するためのリニューアルを完了しました。ATO装置を装備した他、運転台は新たに増備された50070系に準じたものに一新されています。
過去の記事から
東武鉄道9000系〈9101F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/08/90009101f.html
東武鉄道9000系(9105F)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/04/90009105f.html
東武鉄道9050系(9152F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/07/90509152f.html