2021/08/20

東京急行電鉄8500系(8622F)

東京急行電鉄8500系は主に東横線で主力車両として用いられていた8000系を新玉川線・営団地下鉄半蔵門線乗入れのため、さらに仕様を見直して1975年に導入されたものです。全盛期は400両を数えましたが、2020系の増備により近年急速に廃車が進行しています。8500系も既に4月1日の時点で110両(10両編成11本)まで減勢していますが、写真の8622Fは健在です。
車体はステンレス製で、8000系を基本としていますが、運転台を拡げて、ATC装置などの装備に備えました。前面には東急のシンボルカラーである赤帯を設けています。今では目立ちませんが、当時は7000系・8000系も銀一色でしたので、8500系の赤帯は目立ちました。
制御方式は界磁チョッパ制御、制動方式は電気指令式で回生ブレーキも備えています。台車はボルスタ式の空気バネ台車TS-807M/A・TS815Cを装備しています。運転台のマスコンは現在では多数派のワンハンドル式ですが、きわめて早期の採用例です。
8622Fは3両が1976年12月に東急車輌で完成したもので、8000系の8次車に相当します。当初は8000系の中間車3両を組み込んだ6連でした。1981年2月に8943が完成し、8000系の8038と入れ替えました。1982年11月には8850.8750.8958.8851が完成し、8000系から編入していた8219.8138と入れ替えし8連となりました。1984年10月には8884.8776を組み込み10連になりました。2000年12月には編成中4両を対象に車体更新を行いました。