2021/10/31
東京急行電鉄8500系(8636F)
2005年には5000系に置き換えられ、廃車となる編成が出始めましたが、一部の車両は秩父鉄道・長野電鉄・伊豆急行に移籍して活躍を続けています。また64両が海を渡ってインドネシアに譲渡されました。それでも2018年4月の時点で、田園都市線で260両(10連26本)、大井町線で20両(5連4本)が活躍していました。
新形2020系の増備の本格化により、8500系の活躍もいよいよ先が見えてきました。2021年9月の段階で残り4編成を残すのみになっています。子供の頃から本で親しみ、東横線でみかけ、通学に少し利用し、何度も撮影した8500系ですが、2018年4月に在籍していた編成については当ブログで記事にできたと思います。
写真の8636Fは1986年2月に東急車輌で完成したもので、8000系の17次車に相当します。10両編成で新製され、軽量構体で統一されています。8500系としてはかなり後期の編成で長く活躍しましたが、2021年8月に営業運転を退き廃車となりました。
2021/10/30
東京急行電鉄8500系(8620F)
東急は5000系もかなり走ってはいましたが。やはり8500系の方が多数派だという印象でした。稀なのは8590系・2000系と8500系のうち2編成の東武非乗入れの車両でした。目当ては正面にKと小さいステッカーを掲示した計7編成でした。
これらの編成は2018年から2020系が導入されるにおよび真っ先に置換えの対象となりました。2000系は9020番台に改番され、大井町線で健在です。8590系は短編成化され、富山地方鉄道に転じました。今や2020系の増備も進み、あれだけ走っていた8500系も4編成を残すだけになっています。
写真の8620Fは、1976年10月に東急車輌で両先頭車を含む3両を新製しました。8000系より中間車3両を編入して6両編成を組みました。1982年10月に8連化、1983年1月に10連化していますが、その他にも数回他編成と一部車両を差換えていました。2020系の増備により、2019年5月に廃車となりました。
2021/10/27
東京急行電鉄8500系(8632F)
写真の8632Fは1983年10月に東急車輌で完成したもので、8000系の15次車に相当します。1984年4月の田園都市線つきみ野ー中央林間間の延長開業に備えて増備されたものです。新製当初から10両編成で、軽量構体車で統一されていました。前頭部をはじめとしたHゴムが黒色となっております。
1997年度に表示器をLED化し、2003年度に先頭車にスカートを設置しています。2003年3月の半蔵門線押上延長により始まった東武線乗入れにも充当され、東武用のATS設置も行われました。2018年度から導入されている2020系に置き換えられ、2019年10月に廃車となりました。
2021/10/24
西武鉄道40000系(40151F)
40000系の車体はアルミ合金製で、リサイクル性を考慮しています。また床面高さとホーム高さとの段差を極力小さくすることでバリアフリー性を高めました。最大の特徴は、ロングシートとクロスシートを転換できる座席を採用したことでした。
制御方式はIGBT-VVVFインバータ制御で、主電動機は出力190kWの永久磁石同期電動機です。台車はモノリンク式ボルスタレス台車のSS185M/Tを装備しています。また列車情報管理装置S-TIMを30000系に続いて採用しています。
写真の40151編成は、2019年12月に川崎重工業で完成したものです。2019年度以降に増備されたロングシート仕様の車両には、40050番台の車号が与えられています。2021年4月現在で、40050番台の車両は40両(10両編成4本)が在籍しています。
過去の記事から
西武鉄道30000系〈38101F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/05/3000038101f.html
西武鉄道40000系(40101F)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/11/4000040101f.html
2021/10/23
京浜急行1000形(1225編成)
1500形の初期の鋼製車は20両(4両編成5本)ありますので、まずはこのグループの置換えが行われるものと思います。2021年度は最新の転換座席を備えた1890番台が増備される計画ですが、その次はいかなる展開をしていくのでしょうか。
1000形の増備が続くのか、1890番台を発展させた新2000形のような車両が現れるのか、いずれにしても1500形の8連や600形・2100形などの置換えが射程に入った段階で大小の変化があることでしょう。
写真の1225編成は、2019年9月に総合車両製作所横浜事業所で完成したもので、1000形の19次車に相当します。1000形8連のうちフルSiCを制御装置に取り入れた1177編成以降の後期車も、2020年5月から都営地下鉄浅草線・京成線への乗入れを開始しました。
過去の記事から
京浜急行1000形(1177編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/10/10001177.html
京浜急行1000形(1185編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2017/08/10001185.html
京浜急行1000形(1201編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/06/10001201.html
京浜急行1000形(1209編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/06/10001209.html
京浜急行1000形(1217編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/10/10001217.html
2021/10/20
京浜急行1000形(1201編成)
沿線住民の減少傾向や、コロナの影響などさまざまな事情があるのでしょうが、油壷のマリンパークも閉館するとのことで寂しい限りです。先代の1000形は三浦半島への輸送に大活躍した印象があります。
現在の1000形は、武骨で実用本位だった先代に比べると2100形を3扉化したような車両で、ずいぶんと洗練されたように思います。高速性能も改善されていますが、先代のような力強さよりもむしろ余裕を持って走っている感じがします。
写真の1201編成は、2017年12月に総合車両製作所横浜事業所で完成したもので1000形の17次車に相当します。8両編成については創立120周年を記念して、1200番台の車号が付番されました。
2021/10/17
東急電鉄5050系4000番台(4109F)
車体に大きな変化はありませんが、窓周りは光沢仕上げ、スカートは強化型を装備と後期に製造された車両の仕様になっています。ドア内側にも化粧板が貼られています。TIPと呼ばれるドア上のディスプレイは17インチとなっています。
制御方式はIGBT-VVVFインバータ制御で、出力190kWの誘導電動機を制御します。台車はボルスタレスの空気バネ台車TS1019A/TS-1020Aを装備しています。冷房装置は集中式で52.500kcal/hの能力を持っています。
写真の4109Fは、2013年1月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。10両すべてが新造車です。5050系4000番台は110両(10両編成11本)が在籍しています。4110Fは、特別仕様の「Shibuya Hikarie号」、4111Fは2020年7月に5173Fに中間車2両を追加新製して組み替えたものです。
https://sanojiro.blogspot.com/2013/06/50504110f.html
東横線5050系〈5173F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/06/50505173f.html
2021/10/16
東急電鉄5000系(5121F)
東急では東横線の他にも、田園都市線・世田谷線でSDGsトレインが走っています。予定では2022年9月まで運行されるとのことです。また阪急電鉄でもSDGsトレインが走っています。やはり鉄道会社ですので、電力消費の低減や再生可能由来エネルギー由来の電力調達が主な取り組みということになっています。
東急では1969年に導入された8000系で界磁チョッパ制御を採用し、電力回生ブレーキを使用できるようにしましたが、車体の軽量化を進めた8090系や、VVVFインバータ制御を採用した9000系・5000系・5050系と電力消費量を削減する方向で進化が続いています。近年は様々な機器も増える中でも省エネ化は進められています。
写真の5121Fは2009年4月に東急車輌で完成しました。当初から8両編成で東横線で営業運転に入った5118F.5119F.5122Fとは異なり、田園都市線で10両編成で営業運転を行ってのち、2010年7月末から東横線での営業運転を開始しています。2012年4月に総合車両製作所で副都心線乗入れ対策工事を終えています。
2021/10/13
東京急行電鉄8500系(8617F)
8500系では先頭車が電動車になっていますが、これは地下鉄線内での故障時における勾配押上条件というものがあり、電動車比率を高くする必要があったための変更点です。パンタグラフは地下鉄線内の剛体架線に対応できるように仕様を変更されています。
話はかわりますが、2018年初めには260両(10両編成26本)が在籍し、かなりの頻度で走行していた8500系もすでに40両(10両編成4本)まで減少し、2022年度には2020系による代替が完了することになっています。2003年から東武線にも入るようになり、先頭車にスカートがついたり、行先表示がLEDになったりと若干印象は代わりました。
写真の8617Fは1976年3月に東急車輌で先頭車2両を新製し、中間に8000系4両を挟んで6両編成を組成しました。同年10月には中間車を差換えて新玉川線の開業に備えました。1982年10月にはデハ8845・サハ8953を新製して8連化、さらに1983年1月にはデハ8854・8752を新製して10連化されました。その他1980年2月に3号車、1985年12月に7号車、2003年11月に2号車の差替えが行われています。2021年5月に廃車となりました。
2021/10/10
京浜急行電鉄1000形(1649編成)
近年の車両は無塗装を導入のメリットとするステンレス製車体にあえて全面塗装を施しています。当初のアルミ製車体のグループに比べると側面の平滑感などやや印象が異なりますが、銀色の電車ばかりの昨今では快挙ということができるでしょう。
7次車で車体がステンレス製になって以降、なくなってしまった車端部のクロスシートも片側が復活しています。600形のようにクロスシートで製造されても、ロングシート化されるように首都圏ではクロスシートの全面的な採用は難しいように思いますが、選択肢が用意されているのはやはり良いことです。
2021/10/09
東急電鉄8500系(8630F)
8500系は1975年に最初の編成が作られました。ステンレス車体に1段下降窓、界磁チョッパ制御で回生ブレーキも使用できましたので、当時国鉄が製造を続けていた103系は、普通鋼製の車体に2段窓、抵抗制御にコイルバネ式の台車を備えていましたので、技術的には8500系のほうが進んでいました。
その8500系も5000系や2020系が主力となった現在では、盛大な走行音が昭和の電車だという印象です。扇風機を備えた電車というのも少数派になっています。もうすぐ終焉となるであろう東急線での8500系の活躍ですが、5000系の投入計画が変更されたので2010年代にも依然として多数派を形成していました。
写真の8630Fは1979年8月に東急車輌で完成したもので、8000系の10次車に相当します。当初は6連でしたが、1982年11月にデハ8852・サハ8959を組み込んで8連化されました。さらに1983年12月にはデハ8872・8765を組み込んで10両編成になりました。その後、車体更新、東武線乗入れ対応改造、スカート取り付け、行先表示のLED化が行われました。
2021/10/08
東京地下鉄8000系(8111F)
8000系の室内は、もともと穏健にまとめられたものですが大規模改修によってきれいに整備され、「パッとビジョン」と呼ばれるドア上の情報案内表示装置も備えておりますので、それほど古い電車だという印象を受けることもないと思います。「永く使えるよいものをつくる」という導入時の考え方が生きていると思います。
制御装置は新製時はAVFチョッパ制御を採用しておりましたが、VVVFインバータ制御に更新されています。6000系・7000系の更新とも使用を共通化しており、主電動機も出力165kWの誘導電動機に更新したことにより、10両編成で6M4Tから5M5Tに電動車比率を下げています。
写真の8111Fは1988年10月に川崎重工で完成したもので、半蔵門-三越前間の延長開業に備えて増備された8000系の4次車に相当します。新製当初から冷房装置を本装備、10両編成で新造されました。2009年6月に大規模修繕と制御装置更新が行われました。2021年9月には18000系の導入により営業運転を退き、廃車となりました。
2021/10/06
東京地下鉄18000系(18101F)
18000系の車体は、軽量アルミによるダブルスキン構体を採用しています。客室内はラインカラーのパープルの色調を基本としました。座席は幅460mmのロングシートで、生地に織物柄を採用し、抗菌・抗ウィルス加工がされています。ドア上の17インチモニタやセキュリティカメラも現代の電車ならではの設備だといえるでしょう。バリアフリー設備についても従来の車両と比べるとずいぶんと進化が見られます。
10両編成で4M6Tとし、主制御装置はSiC素子を用いたVVVFインバータ制御で出力205kWの永久磁石同期電動機を制御します。補助電源装置は編成中にSIV2台を備えますが、電源の所要が少ない場合には1台を休止して、省エネを図ります。台車はボルスタ付き空気バネ台車FS-781形を装備します。車両制御情報管理装置により、ブレーキや各種機器を一元管理するようになっています。
写真の18101Fは2020年10月に日立製作所で完成したもので、2021年8月に営業運転を開始しました。18000系の増備により、2025年度までに8000系の置換えを完了する計画になっています。2003年の押上開業に際して導入された08系60両については、18000系による置換えの対象には含まれていません。
東京地下鉄8000系(8101F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/08/80008101f.html
東京地下鉄17000系(17101F)
https://sanojiro.blogspot.com/2021/06/1700017101f.html
2021/10/03
相模鉄道10000系(10702F)
第2編成である10702Fは、10701Fと同じようにJR東日本長野総合車両センターで機器更新を行いましたが、塗装の変更は行わずに営業運転に復帰しました。かしわ台車両センターで前面形状は改造しておりますので、まるで11000系のような外観になっています。
といいましても、側面は10000系のオリジナルスタイルを保っておりますので、側扉のガラスが丸みを帯びているので角ばった11000系とはすぐに違いがわかります。前面もよく見ると運転台機器の違いから、ガラス面が11000系よりも天地方向に広く感じられます。
写真の10702Fは2002年3月に東急車輛とJR東日本新津車両製作所で完成したもので、10000系の1次車に相当します。10000系の1次車20両の投入により、2100系10両と6000系10両が廃車となりました。
過去の記事から
相模鉄道10000系(10702F)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/06/1000010702f.html
相模鉄道11000系〈11002F〉
https://sanojiro.blogspot.com/2010/03/1100011002f.html
2021/10/02
小田急電鉄60000形(60053F)
30000形と50000形の中間のような性格のロマンスカーであるともいえます。ボギー車で6連と4連に分割できるのは30000形に近く、デザイン面では50000形から派生した要素が強く感じられるといえます。地下鉄とJR線に入線できるのは60000形独自の進化といえるでしょう。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御で、出力190kWの誘導電動機を制御します。補助電源装置はIGBT-SIVとなります。台車はボルスタレス台車のND-739/ND-739TAを装備しています。バリアフリー対応やAEDの装備は新しい車両ならではだと思います。
写真の60053Fは、2015年12月に日本車両で完成したもので60000形の4次車に相当します。新製当初から前照灯がLED式になっています。60000形は総勢42両が在籍し、4次車が最新の増備車となっています。
2021/10/01
京浜急行電鉄1000形(1891編成)
車体はステンレス製ですが、継ぎ目や段差のない平滑な仕上げになっていて、塗装により鋼製車体やアルミ車体のように見えます。前面は2015年に登場した15次車1800番台と同様の貫通型ですが、標識灯周りが変化し、ハイフン入りの車番を掲示しています。
座席はロングシートとクロスシートの転換が可能な自動回転式座席を装備し、抗菌・抗ウィルス効果のある座席シート地が採用されました。京急の電車では初めてのトイレが4両編成中2か所に設けられています。乗務員室脇に設けられた細窓も特徴になりました。
写真の1891編成は、2021年3月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。5月6日から平日の「モーニング・ウィング3号」で営業運転に投入されました。その他、日中のエアポート急行などで使用されています。
過去の記事から
京浜急行1000形(1801編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2018/10/10001801.html
京浜急行1000形(1805編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2019/08/10001805.html
京浜急行1000形(1809編成)
https://sanojiro.blogspot.com/2017/03/10001809.html