209系は103系と同等のパフォーマンスを、イニシャルコスト・ランニングコストを極限まで削って実現するという「引き算」の電車ということができます。
またJR東日本の新津車両製作所における量産体制を確立できた形式であり、その後の首都圏での新形車両の大量・迅速な投入に大きく貢献した車両ということもいえるでしょう。
輸送量も多く運転距離の長い京浜東北・根岸線での運用には無理があったようで、1998年に209系に統一されてから、わずか12年と鉄道車両としては異例な短期間での撤退となりますが、改造の上南武線や房総地区で活躍するのは、209系を毎日のように利用していた者としてはうれしいことです。
【撮影:佐野次郎 2010.1.17〈上〉/1.16〈下〉山手駅】